RTC Vol.28の告知

RTC Vol.28の告知

本日、次回のRTCカンファレンスの告知をアップしました。

本日、次回のRTCカンファレンスの告知をアップしました。

RTC Vol.28:『ブログ限界論』

また、時期を同じくしてトラックバックスパムや悪質商法を促すようなブログ、SEO対策だけのために自動生成されるブログなどが増加し、ブログ本来のリンク関係や個人発言の信頼性、おもしろさがどんどんと失われて行きました。こうして、いつのまにか日本のブログは「なんだかつまらない」ものに成り下がっているように見受けられます。

今回のRTCカンファレンスでは、「国内最大のブログメディア」として多くの読者を集めているGIGAZINE(ギガジン)を運営する山崎恵人氏と、マスメディア出身者でありながらウェブ社会への深い見識を持ち、『フラット革命』などの著作を通じて個人メディアの威力を世間に伝えて続けているジャーナリストの佐々木俊尚氏、そして個人としてブログ投稿型ニュースサイトFPNを運営し、日本に(賛否ある)「アルファブロガー」という語を普及させた徳力基彦氏(AMN取締役)のお三方をゲストにお迎えして、『ブログはなぜつまらなくなったのか』、そして反対に『個人メディアがおもしろくなっていくには今何が必要なのか』を議論する時間にしたいと思います。

以下、あくまで上原仁個人の考えです。

「ブログ限界論」というテーマにしたことは、極めて挑戦的だと思っています。また自戒の念も込めたものです。大いに違和感を感じられる方がいらっしゃることは想像に難くありません。実際に厳しいご意見をくださっている方もすでにいらっしゃいます。

ブログに関して言えば、私自身ブログのおかげで今がある人間です。ブロゴスフィアに対して、感謝と愛情を以て、今もその領域に足を置かせていただいています。そのブロゴスフィアを「つまらない」と表現することはとても切ないことです。自分の子を「かわいくない」と言っているようなものです。

ただそれは実感として、私と共催者の保田氏がこの半年ほど感じ続けていることであります。スパムトラックバックや自動生成ブログが「普通の人にとって・かつて自分たちが味わったものと比較して」ブログをつまらなくしているのでは、と感じています。誰がいつ決めたかわからない「ブロガー」「有名ブロガー」というような言葉などによって「普通の人にとって・かつてのフラットなブロゴスフィアと比較して」ブログがつまらないものになっているのでは、と感じています。この点でも強い自戒があります。

この感覚を抱いてそのまま悶々としていることよりも、その感じるところを公明正大に申し上げ、多くの人と議論し、結果として「これからおもしろくなっていく」きっかけになることを祈って今回のテーマ設定、告知文リリースを行いました。

気分を害された方にはお詫びを申し上げたいと思っています。これからも(ブログという名称かどうかはわかりませんが)個人メディアにパワーがシフトしていく大きな流れは変わらないものと思っています。その流れを信じ、インターネットの根底に流れる進歩的な性善説を信じて、これからのブログ・これからの個人メディアをもっとおもしろくする議論ができることを願っています。

なおこのエントリーを以て、当分の間、公人としても私人としてもブログでの発言を自粛したいと考えています。申し訳ありません。