2009年12月06日
iPhoneと小さな社会
iPhoneがものすごく普及していると感じている若手ITマンに読んでもらいたい文章です。
iPhoneの国内販売台数は200万台あたりに到達しているという声を聞きます。一般的な携帯電話端末の一機種当りの販売台数は50万台で大ヒットと言われますのでiPhoneが異例の売れ行きであることは事実です。
実際、電車や街中でiPhoneユーザーを見かける機会は増えているように思いますし、私自身も利用していてUIは純粋に気持ちいいしアプリは飲み会のネタにもなるし好きです。
でもどんなに増えているように見えても日本中には1億台の携帯電話が普及しているので、その比率は現時点で2%程度です。「ネットをよく使う人はほとんどiPhone」みたいな跳んだ声も聞きますが、国内にパケット定額制の加入者は5,000万人以上いてiPhoneユーザーはその4%です。
ネット・ガジェットが好きで人より早耳というクラスタは日本人の8%未満(某調査より)なのですが、都心勤務でデジタル関連の業界の人はこの8%に属している場合が多いため周りも必然iPhone率が高く、iPhoneがものすごく普及しているように感じてしまいます。でもそれは異常値です。”普及”を感じるためのサンプルに偏りがあります。
普段属しているコミュニティで当り前になっているものはあたかも世間一般でも当たり前かのように感じてしまいがちです。しかもテレビ局やトレンド雑誌を含むマスメディアの作り手の人も上記の層に入っていることが多いためにマス情報もその感覚で流されることが増えています。マスコミとクチコミのダブルで「小さな社会にいる自分」を忘れさせられてしまう。
人は自分に見えるものしか信じないものです。あなたがこれから社会全体に影響を与えたり価値を生んだりしようと思っているとしたら、まずは自分が小さな社会にいることを認識し、その小さな社会の外に目を向け耳を傾けることが大切です。
社会が自分の見たこともない人たちで構成されていることへの理解がマーケティング思考のスタート地点です。
注: これはあくまでデジタル普及のメタ認知についての話で、iPhone向けのサービスを否定するものではありませんよ、そのうちうちもしますし。
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