2008年06月30日

Googleアドワーズが行動ターゲティングになる件と私見

Googleがアドワーズに行動ターゲティングを組み込むとのことで。

Google、数分前の検索クエリを利用した行動ターゲティング型アドワーズのテスト開始 :: SEM R

今回明らかにされた新しい試験は、同一セッション内のより過去のクエリまで遡ってユーザーの検索インテントを判定し、広告の精度を高めようとしている。例えば、「誕生日 プレゼント」、続けて「花」と検索した後に「アクセサリー」と検索した時に、過去2つ前まで遡ることで、誕生日プレゼントにアクセサリーを贈ることを想定したユーザーに対して関連する広告が表示できるようになる。

当然するべきことを然るべき時期に当然やってくるGoogleはやっぱり強い会社だな、と思う。 当たり前? 否、そうじゃなくなっていくのが大企業病ってもんだよ。GoogleはまだまだGoogleなんだ。

Yahoo!やAOLが過去数日分のデータも対象にしているのに対してGoogleは同一セッション内の数分間の行動のみを対象とするというあたりも、性急に解析対象を広げることよりも、実際のユーザーテストを通じて今の検索ユーザーの行動心理からするとこの程度の範囲で区切るのが最適と判別したからこのようにしているのだろうと容易に想像がつく。物事を極論や新奇性に拠って進めていないのだ。

2.0騒ぎのときに一部で盛り上がった(私もモノ書いたりした)行動ターゲティングやリコメンデーションがようやく市場として実体化しつつあるわけだけど、基本的にこの一定のパラダイムの範疇内でモノ考えたり行動したりしてもGoogle&Amazonの手のひらの上なんだっていう現実を、GoogleやAmazonじゃない人間は認識しないといけないと思っている。

個人的に本来はソーシャルグラフのオープン化がパラダイムシフトの方向だと思っていたけど、どうもそれだけに固執していると気づいたら河島英五になりかねないので思考を拡張してモノを考えてみているけど、ぐるっと一周回ってキーはやっぱりデバイスとしての”ケータイ”にあるんだろな、と思い始めたりしている。

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ベンチャー企業の資金調達 現場の生の声

isologueの磯崎哲也さん(ミクシィの監査役などを勤める、初代アルファブロガー)と池田信夫さん(ツッコミどころ多くてよく燃える経済学者ブロガー)のやりとりがおもしろかったのでログ。起業を意識している人向けです。

「ベンチャー企業の資金調達」というテーマで私個人はモロ当事者なお話なのですが、結論としてはおそらく住んでいる世界が近いからか磯崎さんのおっしゃる考え方がしっくりきました。いろんな面で。

isologue - by 磯崎哲也事務所: 「ベンチャー企業」のための資金調達入門

「収益の見通しがいい加減だと貸してくれない」のも当然。VCに株式で投資してもらうにしても、「マーケットがこれくらいのサイズで、当社の製品はこのくらいシェアを取れる」といった詳細な事業計画を作ってプレゼンしないと、日本はもちろんシリコンバレーでも投資してもらえるわけがない。

当然中の当然です。神話のように語られる「夢を語ったら翌朝1億円振り込まれてた」みたいな話は寓話ですよ寓話(8年前はほんとにあったのかも知れませんが)。ビジョンと数字とチームとプレゼンとトラックレコードの5つのディメンジョンくらいでは見てもらっていないとむしろそんなお金怖くてお預かりできません。ただし体感上のことで言うと、「事業計画のプレゼン」なるものは大企業で官僚的な上司が納得する説明資料を作ってプレゼンをやり続けている人なら、まず大丈夫と思います。そう大差ありません。

なにせ日本ではstartupする人の数も少ないし、創業時から全世界市場を視野に入れている米国のベンチャー企業と、言語の壁で日本マーケットのみをターゲットにしていることが多い日本企業との違いなど、そういう投資対象の供給がないことのほうが原因だと思います。

この手の指摘はいつもざっくり胸に刺さりますね。でも、頭に描いてるベンチマークがGoogleでもミクシィでもなく松下やトヨタな場合には、StartUp当初のリスクの高低と現在価値とは直結しなくなると思うので、その辺りも踏まえてもらえるとうれしいものです。とは言え創業者の英語力は価額に反映していいくらい将来に渡り重要とも思いますね。

「投資」を受けている企業は(VC本体投資とファンドが完全に重複しているとして少なめに見積もっても)8000社程度もあるわけで、それらの会社に1社平均1億円ものお金が流れているわけです。 池田さんが、「それなりの企業に育ったのは、楽天ぐらい」とおっしゃるにもかかわらず、8000社もの企業にお金を供給するというのは、「いい加減さ」としては十分じゃないでしょうか。

これがどこのバックデータに基づくものかは存じませんが、体感値としても合っていますね。投資を受ける会社1社当りに1億円で、「いい加減さ」としては十分、と。ほんとそう思いますよ。ある場所で見知らぬ若僧が「適当なこと語ってVCから5,000万ほど分捕るのが一番おいしいんだよ」とか言ってるのを見たことがあります。ぶん殴ってやろうかと思いましたが、その価値もない面してたのでやめときました。なにぶん「いい加減さ」の悪い方の例です。

「選ばれたごく一部のエリートにのみ起業のチャンスがある」のがアメリカだとすると、有名でない大学卒だったり大学出ていなかったり、生まれて初めて事業をやる場合ですら投資をしてくれるVCさんがたくさんいるのが日本で、これほど万人にあまねく起業のチャンスがある国はないんじゃないかとも思います。 もっと「起業に賭けてみよう」というイケてる人がたくさん現れる社会になることを切実に望みます。

同意ですね。最近ネットベンチャー界隈にも東大出身者やMBA取得者が増えている事実はありますが、今の国内ベンチャー領域には「学歴偏重はよくない」という社会の風潮をそのまま反映しているところが結構あると思います。またシリアルアントレプレナーも増えてきてはいるものの希少種ですので、起業暦を問われることもそうありません。日本の、特にネット界隈は起業のチャンスがシリコンバレーよりも大きい/垣根が低いと思います。

ただし、財務戦略を過って、リスクがある事業なのに借入で資金調達したり、個人保証したりしたら、個人破産とか一家離散が待ってるかも知れませんので、ちゃんと財務がわかる人に相談したほうがいいと思いますよ。

財務に詳しい方が常勤でなくとも一人はそばにいてくれるといい、というのは私も実感しています。自分なりに企業ファイナンスの勉強も少しはしたつもりでいましたが実情はまた別。教科書に書いていること半分、書いていないこと半分、という印象。ちょうさんがいてくれなかったら今頃どうなっていたことか、と思います。特に「なぜIPO前に借金漬けになる社長たちが多いのか」を理解するのには時間がかかりました。

起業は今や日本でも、多くの人が考えるほどリスクのあるものではなくなってます。

自分が「死んでもいい」と思えるような理念・ビジョン・事業プランを持てたのであれば、殉職以外に起業のリスクはほんとに小さくなっていると思います。財務や生活の不安だけを理由に踏み出せない方がいるなら、そこは意外に気にしないでいいところかも知れません。一歩、踏み出してみては?

あ、ただしたった今はとても市況よくないです。VCさんが'00頃に組んだファンドが軒並み償還時期を迎えて、今は回収の方にパワーがかかっている時期のようです(一般論です。直接どこかのVCに聞いた言葉ではありません)。もちろんそれだけが理由じゃないと思いますが。

でも日本国内の直接金融の広がりが後戻りすることは不可能ですし、VCというもの自体が日本でも全うな金融の一ジャンルとして成立しつつありますので「波」はまた戻ってきます。今からプラン組んで準備して、'09年春夏辺りを目掛けてみるといいかも知れませんね。そんな野心を持っている方がいたらぜひご連絡ください。ランチでも行きましょう。

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2008年06月29日

3~5月の起業家フェチ写真集

このところ久々にブログの虫が沸いてきて更新頻度が上がっています。「何かあったのか」と案じて下さっている方もいますがまあそういう時期なんです。人と話してインプットして、脳内でかき混ぜミックスして、ブログでアウトプットするサイクルを量的に重ねる時期。

6月上旬からそんな時期に入ったのですが、それまでのほとんどブログを更新していなかった時期にも素敵な出会い/対話はたくさんありました。ただ、文字に落とすことができずに時間が過ぎてしまっていましたので、せめて写真だけでもまとめてアップしておこうかな、と。

NEC_0412

3月6日、もう3ヵ月半前ですね。株式会社ヨセミテの津田社長(中央)と塚田副社長(右)とお会いしました。津田さんは4travelの創業者で、カカクコムへの事業売却後、今回が二度目の創業。塚田さんはミクシィの元取締役FindJob事業部長で、昨年夏に退任して津田さんとのプロジェクトにジョイン。「シリアルアントレプレナー」と呼ぶべき人で彼らほど期待を抱かせてくれるコンビはなかなかない。『Internet×SocialInnovation』のここからの実践に期待です。

アライド中村、ヨセミテ津田塚田

同じ3月6日、ヨセミテのすぐ近くにオフィスのあるアライドアーキテクツ株式会社にアポなしでお邪魔したところ、中村社長(写真中央)が快くお相手くださいました。中村社長とはつい先日も住友商事志津さんのつなぎで経営トークする機会があった。大企業出身の「起業家同期生」としてこれからも仲良くしていただきたい。

NEC_0414

これまた同じ3月6日、私が上げたブログエントリーがきっかけでECナビの宇佐美社長とお会いしていました。宇佐美社長は事後にブログで上げてくださってます(良きライバル|神泉で働く社長のアメブロ)。 「ライバル」と表現いただいてますが(newsingとBuzzurlは実際そうかも知れませんが)、事業家/経営者としてはまだまだ追いつけていない。当分はこの方を「アニキ」と呼ばせてもらいながら、勉強させていただきたいと思っています。ほんとに、渋谷系30代社長の中で一番尊敬してます。

ヒニクリップ富元

4月19日、パソナテックさんのカンファレンスの懇親会で初めてお会いしたhiniclipのだだもれ娘ことトミモトリエさん。先日もさらりと触れましたが彼女に何となく”ヒロインの香り”を感じたのは今も継続中。最近特に活動的に動いていらっしゃる様子。近々またお会いしたいです。

インフィニティ小林雅

最後はホラー写真 ・・・もとい、インフィニティベンチャーズの小林雅さん@IVS札幌での一枚。せっかく「ブログにアップしてもいい」と言ってもらった写真でしたので上げておきます。小林さんにキャッチコピーを勝手に付けてみますと、「日本のネットベンチャーを世界に連れて行く男」というところでしょうか。

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2008年06月28日

モダン・シンタックス ラジオショー に出た

先日、BlogPeopleのなかの人・モダシンさんのPodCast『Modern Syntax Radio Show』に出していただきました(公開からすっかり2週間も経ってしまっていますが。。)

Modern Syntax Radio Show 133回目 - [モ]Modern Syntax

今回のゲストは「近江商人JINBLOG」とか「newsing」をやられている上原さんがゲストに迎え、五反田で録音したものをお届けします。いいですね、今回はまじめにやってますよ。えへへ。

このPodcastは6月頭に某ブログディナーに2年半ぶりにお邪魔したとき、酔いも回っていい具合になっているときに突然モダシンさんに「上原さん、ちょっとちょっと」という感じで声をかけられて、何事かと思って近寄っていったら10秒後には収録が始まっていました(笑)

収録中はだいぶ緊張してます。。 以前に水谷さくらさんのラジオに出たときよりも御大・モダシンさんの振りへの返しの方が10倍緊張して話してます。ので、ところどころ文脈が飛んで声も裏返ってますのでそこんとこどうぞよろしく。

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2008年06月27日

ストーリーだね、ストーリー

田口さんのとこでいいの見つけたのでメモメモ。

セス・ゴーディンが提唱するマーケティングの5つの要素 | IDEA*IDEA
英語元記事: Seth's Blog: Five easy pieces

マーケティングを考える際の一つのフレームワーク
・Data : データ
・Story : ストーリー
・Product : プロダクト
・Interaction : インタラクション
・Conection : コネクション

まずデータ押さえて、ストーリー組み立てて、ストーリーありきでプロダクトこさえて、データとストーリーに則った対話の仕方で動いて、顧客とのコネクションまで、あわよくば顧客の所属したくなるコミュニティ仕立てまで到達するのだ、と。うんうん、納得。

セス・ゴーディンは「4Pなんかクソ食らえ」みたいに言ってますが、Pな時代から戦略マーケティングの基本はざっくり 分析→ターゲティング→4P→PDCA なわけで、穿ったことを言えばデータとプロダクトとインタラクションは既存の枠内の物事の延長と考えられるじゃないか、と。そんで「コネクション」は法人営業では基本の基な部分とかウェブ屋では基本の基な部分とかだったりするのであえて脇に置いて捉えてみると、そこに残るのは 『ストーリー』 なんだよね。

ストーリー、ストーリー。神話、伝説、ヒロイズム。 壮大なビジョンから情熱的ロジックで落とし込まれたストーリーと手元に見えるサービス&コミュニケーション。

あなたのサービスにはどんな夢物語と運命的な逸話がありますか?と。 「まあタイミングですわ」とか「ロジカルに考えると必然」とか言ってないで、ストーリーにするんだよ、ストーリー。

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はてなオフィス@中目黒に行ってきた

昨日のお昼ははてなさんの新オフィス@中目黒に伺ってきました。5月中旬に引っ越したばかりの広告・インフラ・サポートチームさんがいらっしゃる方のオフィスですね。
参考: はてな東京オフィス移転しました - kawasakiのはてなダイアリー


今回ははてな広告事業のチーフディレクターである田中さん(ブログ:田中慎樹のダイアリー)さんとお約束しての訪問でした。田中さんは大学の学部・部活が近藤さんと同じで、大学院卒業後にアクセンチュアで活躍後、2004年にはてなにジョインされた方。さわやか笑顔のナイスガイ(ガタイよし)です。

今日の会話は専ら「マネタイズ」について。ちょうど先日はてなさん・ライブドアさんらで開催された『マネタイズ Hacks』で交わされた議論やはてなさんの取り組みなどを伺って、私はkatyやnewsingでの取り組みなどをお話しました。

お話していて「さすがだなぁ」と思うところしきりでした。はてなは「ギークが強い」のイメージで語られがちですが、田中さん・川崎さんが牽引している「スーツも強い」。一言で表すと「マネタイズエンジニアリング」とでも呼べるような努力を粛々と重ねていらっしゃる。

田中さん、ありがとうございました。ほんと勉強になりました。私達も負けずにがんばります。今度は京都にもお邪魔させていただきたいと思います。

はてな中目黒3

黒基調(よく見るとダークグレー)のシンプルな造りの入り口。

はてな中目黒2

オフィスはまだまだ余裕のある空間。8階で周りに遮る建物もないので眺めがいい。

はてな中目黒1

うわさの「同じ釜の飯」。ちょうど炊きたてだったようで、めちゃうまそうでした。

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2008年06月26日

リコメンデーションエンジン市場雑感

最近、リコメンデーションエンジンの市場がにわかに盛り上がっていますね。佐々木俊尚さんがWeb3.0(本気)の中心的位置付けでリコメンデーションのことを語ったりしたあたりで火に油が注がれた感じでしょうか。

事業者としては先のエントリーのサイジニアや、長年この領域に取り組んでいるチームラボ、先日増資も発表していたALBERT、ライブドア卒業組のゼロスタートコミュニケーションズ、昨日お会いした石上さんのTAGGYなどなど、すでに競合ひしめく領域。

基本的にはユーザー行動履歴の協調フィルタリングのエンジンをベースに形態素解析やタグマッチや関係性データなどをどんな塩梅で組み込んでどれだけチューニングを繰り返すか、というものな(はずな)ので、実は結構泥臭くて意外に参入障壁が低い(はず。あくまでB2B参入するだけなら、の意味で)。

B2Bでビジネスする上でも顧客獲得競争上のキーは意外に遠縁なUIとかチューニング作業で流す汗とか導入のし易さとか営業力だったりする(と思う)。本質にあたる行動心理的なところは人の行動がシーンによって異なるためにあまり横展開が利かないと思うので。

B2B市場でこの領域の事例・ノウハウが蓄積されてきたら、その後は(2009年後半か2010年くらいかな)データベースの精度や有意なメタデータと有意なユーザーデータをどれだけ蓄積しているか、どれだけそれが集まるユーザーサービスを提供できているか、の勝負になるのだろうな。たぶん。それを早々にできているのがAmazonなわけだけど。

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リコメンデーションエンジンのサイジニアの優秀な新卒

昨日はお昼にリコメンデーションエンジンデクワスを提供しているサイジニア株式会社の2人のエンジニアさん:大和田さんと白土さんとお会いしていました。

サイジニア大和田さん、白土さん

左が大和田さん、右が白土さん。二人とも北大大学院の情報科学研究科を今年卒業したばかりの新卒とのことでしたが、院生時代から二人で受託開発仕事などもしていたということでか、とても新卒とは思えないしっかり度でした。

元来研究者でありながら、ディストリビューションやチューニング作業の重要性を自ら語ることができる'83生まれ。素晴らしい。役割分担もできていていいコンビ。何よりウェブにアツい。話していて一緒にワクワクしてしまいました。

そんな2人が携わっているサイジニアさんのリコメンデーションエンジンについては、先日日経IT+でも特集されています。

サイジニア、複雑系理論でおすすめ抽出・推奨エンジンに挑む人々(1) :IT-PLUS

価値のあるものは人間のつながりのなかから探す。吉井氏はこの要素をネット検索に取り入れ、人と人、人とコンテンツの関係性を解析することで推奨を最適化しようとしている。

ソーシャルウェブの時代において「関係性」という要素が重要なキーになる、という視点は個人的にシンクロし過ぎるくらいシンクロしていて、未だ足踏み状態にあるmixiソーシャルグラフのオープン化が進んだときにはいよいよ真価を発揮するものと思います。
参考: mixiのOpen Social対応宣言 −次のウェブ進化への転換点 | 近江商人JINBLOG

サイジニアさんはこの領域のアカデミックな研究を進めた上でまずはB2Bからビジネスとして具現化するフェーズに入っているということで、これからも継続的に勉強させていただきたいと思います。

そんな中、このエントリー書く前にサイジニアのことを調べなおしていたら個人的に週末勉強会やちょい飲みなどでご一緒しているJFPの三木雄信さん(元ソフトバンク社長室長)がサイジニアの社外取締役に就いていることに気づいて驚いた。おもしろい人とはおもしろいところでつながるものだ。まさに「人と人、人とコンテンツの関係性」の重要度を肌で感じた出来事。

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2008年06月25日

TAGGY 石上 裕社長

今日は夜にTAGGYの石上社長とお会いしていた。これまでにいくつものネット事業をプロデュースしてきて、ちょうど自分と同時期に今の会社を創業なさった方。すごく素敵な41歳。マイルドなUIの下で熱量を身体に内包して常時放出している40代の方に久々にお会いできたような気がする。

タギー石上さん1

石上社長は建築業界を経て'00年ネットエイジに参画し、ネットマイル事業の立ち上げ、TSUTAYA onlineなどを経て現在の動画検索とリコメンデーションエンジンのTAGGYを創業された方。

書きたいことだらけなのだけど、まだまとまっていないので箇条書き。

・最近のリコメンデーションエンジンage現象の件
・Data is next Intel Inside と サーチエコノミー
・発想と実践、ビジネスプロデューサーの仕事
・日本人が古来持つおもてなしの精神について
・泥臭くてなんぼじゃ
・たばこ部屋トークの効用
・'00年当時のネットエイジがアツかった件
・西川潔という人物
・市川染五郎と銚子のぬれせんべい
・excelシートにも魂は宿る
・商売と武士道
・子供と成長

共感にあふれる時間だった。何だか暖かい元気が出た。

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2008年06月24日

アルカーナ 原田和英社長、べにぢょさん と会ってきた

今日はお昼にアルカーナさんにお邪魔してきました。アルカーナさんはソーシャルメディア.jpソーシャルネットワーキング.jpの運営者としても知られるSNS研究家だった原田和英氏が代表を勤めるインターネットサービス会社。そして、「あなたにコンパイルされたい」の台詞で世のギーク達をメロメロにしている ギークなお姉さんことべにぢょさんが所属している会社ですね。

オフィスは麻布十番徒歩1分にある20坪ほどの、広すぎず狭くなくのスタートアップにはちょうどいいサイズの場所。窓の外にあるバルコニーからは東京タワーも望めてかなり気持ちいい。下階にはベンチャー支援のインスプラウトさんも入っているビルです。

オフィスの中は人数的にもまだ余裕のある空間で、べにぢょさんのvlog:lovecall.jpの撮影をするスペースもオフィス内にありました。ハンガーラックにクリーニング戻りの洋服が大量にかかっていて、べにぢょさんの撮影衣装かな、と思って聞いてみたら、オフィスにほぼ住んでる原田さんの着替えとのことでした(笑)。

アルカーナべにぢょ
べにぢょさん、ブログでのイメージに違わずおきれいです。

アルカーナ原田君
社長席からしてトリプルディスプレイとプログラミング本の山。オフィスにいらっしゃる社員さんたち皆さんいい笑顔で、「いい会社オーラ」が充満していました。


私は原田さんとはmixiのオフ会で知り合っています。2004年の6月のことですのでもう丸4年前。彼との出会いは、自分がソーシャルウェブの世界にはまり、その領域で起業することになった大きなきっかけの一つでした。その意味で彼は私の恩人です。 参考:先日の@ITのインタビュー記事

サルベージしてみたらこんなのも出てきた。2005年1月の記録。おもしろい。自分の文章が何かキモい(笑)
ソーシャルネットワーキング.jpのSNS101夜 - 近江商人 Lifelog

ここ3年くらいは原田さんも一旦就職したり転身したり創業したり私も創業したりで顔を合わせる機会もなかったのですが、最近になって、4月にマイネットに入社した青木君が学生時代から原田さんの友人だったり、リクルートの同じ投資担当の方から双方出資を受けて遠縁の兄弟会社になっていたり、他にも2ホップでつながることがあちこちであって、一度ちゃんと会って話したいなと思っていたのがようやく実現しました。

アルカーナは立ち上がってすぐの間は原田さんのコンサルティングなどで下地を作っていましたが、先日増資も行っていよいよサービス事業者としての展開を進めているとのこと。国内で有数(おそらくNo.1)のソーシャルメディアへの知見を持つ原田さんがどんなサービスをプロデュースされるのか、期待に胸が膨らみます。

アルカーナは「個人のエンパワーメント」を理念としているとのこと。たくさんの起業家さんたちにお会いしますが、創業当初から理念を明示的に掲げて活動をされているサービス事業者は意外に少ないように思います。「どこでもドアの実現」を理念としているマイネットとは遠いようで近い。

おそらくは彼らのサービスも大きな意味で私達と同じ領域で提供されるものと思いますが、理念の違いがサービスの違いにどんな風ににじみ出るのかも楽しみなのです。


それとは全然別の話、 いつか原田さんとは一緒に仕事したいなあ、とずっと思っています。いつか実現しますように。

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2008年06月23日

ライブドアが元気

今、ネットのサービス側の人(「業界」というコトバは某大好きな人物が顔をしかめてたので使わなくする)以外の人にはライブドアってどんな存在に写ってるのかな。「まだあったの?」くらいのひどいこと言う人もいるのかも。いや、ひどいのはライブドアだ、と言い返されるかも知れないけど。

いやなにぶん、事件時のライブドアはLDHと名を変えて訴訟への対応を続けているけど、ポータルサイトlivedoorを中心とした事業会社ライブドアは今も元気。否、むしろ事件前より元気かも知れない。何が元気かって、「人がやらないことをやる」という一番シンプルなベンチャースピリッツに溢れている。

ニュースの領域ではトレビアンニュース独女通信オトコ魂など、エッジの利いた、他にはないけど興味を持つ人は多い独自の編集記事を展開し、ウェブメールではよくも悪くも他社は塩漬けにしておいているフリーメール在庫を一掃してGmailエンジンのOEMでユーザーベネフィットを追求し、livedoorReaderはRSSリーダーではトップランナー、livedoorブログは競合他社が設備負担に苦しむ中で早々に事業単体黒字を達成と、サービス側の人としては目を見張るところの多い存在。

そして今回は画像検索エンジンに『百度』を採用、と。自社の強みでないところは他社とアライアンスを組みつつ早い動きで差別化にもつなげる。いい。

ライブドア、百度の検索エンジンを採用 - CNET Japan

ライブドアは、百度検索エンジンのインデックス数の拡大、検索スピード、検索ワードの関連性などを総合的に評価した結果、導入を決定したとしている。

個人的にはライブドア事件時の「livedoorニュースの中立宣言」の頃から事業者としてのライブドアをとても尊敬しています。livedoorポータルのリーダーである田端氏や社長の出沢氏をはじめ、今のライブドアは仕事人として尊敬できる人が多い。僕たちも負けずにがんばろうと思います。

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会社サイトに7名分のメンバー紹介追加

先日、会社サイトのメンバー紹介のページを更新しました。3月に1名、4月に4名、5月に1名、6月に1名がジョインして、都度早く上げようと思っていたのになかなか進まず、ようやく今回6人一斉アップです。あともう1人、数日中にアップする予定。

080621新人

いやー頼もしい。みんないい笑顔だ。特にタシマ。おまえはちょっといい笑顔すぎだ(笑)

このメンバー紹介ページは今も上原編集でやっとります。プロフィール編集、写真撮影、個々のキャッチコピー作成と。今回はなかなか写真撮影の時間を作れずに遅くなってしまいましたが、結果それぞれいい写真が撮れてよかったです。フォトレタッチ&コーディングをしてくれた所長、おつかれさま。

あと今回はキャッチコピーにも力を入れてみました。メンバー一人ひとりへのキャッチコピー付けを始めた頃はまだ人数が10人そこそこだったので、それぞれの役割やプロフェッションをそのまま付けておけばほぼOKでした。

ところがたつやの入社あたりからそのまま付けてるとキャッチにならないからだんだんと頭捻って考えないといけなくなってきて、最近はもう面接の時点からキャッチコピーを考え始めてます(ほんと)。

人に付くキャッチコピーは、はまると肩書や職業よりも長い期間付き合うことになりえますからね。責任重大です。人をよく見て、その人の今ある姿と見せたい姿と本質とを重ね合わせてしかも10文字以内で飛び過ぎず落ち着き過ぎずベタでなく。やってみると結構ストライクゾーンが狭いことに気付きます。

そんなことを考えながら付けてみたよ、キャッチ。気に入ったかな?>7名

このブログをご覧の方、特に社長さんやリーダーさん、一度メンバー全員にキャッチコピーを付けてみたりすると今まで見えなかったものが見えるきっかけになるかも知れませんよ。おすすめです。

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2008年06月21日

コミュニケーションの話 (持論)

コミュニケーションというのは何ともたいへんなものです。

私はコミュニケーションの和訳は「伝達」ではなく「相互理解」だと考えています。片方向に情報が伝わることではなく、互いが互いの考えを理解し合うこと。その「考え」が例え「今日はむし暑いね」レベルのとるに足らないことであったとしても。

その意味で見るといっそうコミュニケーションはたいへんなものです。その中でも特にバーバルコミュニケーション(音声表現による相互理解)というのはたいへんです。

少年期から20歳前後の時期は、自分が誰かに伝えたいことがあったらそれを自分が過去に学習した言葉という記号に変換して音声情報としてバーバル表現していれば、それを相手が認識したように見受けられた時点で「伝わった」と感じてしまうものだと思います。

しかしながら、実際のところは相手が音声情報を認識しただけでは伝達は達成しておらず、その後に相手がそれを言語記号に再変換もしくは生ログの状態で脳内にインプットし、自らの価値基準に照らして消化した時点で初めて「伝わった」という状態になることを、一定の年輪もしくは経験を経て理解するもののようです。

その上で本当の意味のコミュニケーション=相互理解まで到達するには、このプロセスを双方向で何度も踏み、途中で何度もパケットロスを起こしながらのトランザクションを通過してようやく達成される(かもしれない)もの。それはもうたいへんな困苦なわけです。

そんなたいへんなこととは言え、人はコミュニケーションの動物。他との相互理解なしに幸せに生きていくことはできないものだと思います。だから私はこう考えるようにしています。

『コミュニケーションは伝わらないのが当たり前、伝わったらめっけもん』

相手が自分の考えを理解してくれたならば、それだけでとても素敵なことなのです。理解してくれるのが当たり前ではありません。伝わらなくて当たり前。でも、あきらめないで伝え方を工夫して、伝える言葉を加工したり何度も伝えようとし続けることでその壁を乗り越えられたりもする。そのときに味わえる喜びは、何にも代え難いものなのですよね。

だからどんなにたいへんでも、コミュニケーションって楽しい。

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2008年06月20日

コミュニケーションは怖くない、というインタビュー記事

6月17日に@ITさんに取材をいただいた上原のインタビュー記事がアップされました。

上原仁――絶望を救ったSNSとオフ会 - @IT自分戦略研究所

連載第1回となる今回は、オンラインのコミュニティをリアルに持ち込んだ「RTCカンファレンス」と、リアルのコミュニティをオンラインに持ち込んだ「newsing」、その2つを作り出した、マイネット・ジャパン代表取締役社長上原仁氏に話を聞いた。

今回のインタビュー記事はほぼ飾りなしにお話したこれまでの自分のオンライン/オフラインのコミュニティ活動の記録になっています。自分の話をとても的確に文章にしてくださった@ITの岑さんに感謝です。

主には2004年から2006年にかけての話なので、自分の中でも熟成された記憶になっていて懐かしささえ感じてしまいますが、「30歳」を挟んでガラリと崩して再形成した今ある自分の姿の原点だと思います。自分にたくさんのことを教えてくれた本当にたくさんの方々に深く感謝しています。

「コミュニケーションは怖くない」(中略)「本当はみんな、怖がりながらコミュニケーションを取っている。オフ会や勉強会に行くのは、最初はすごく勇気がいる。でも、実はみんなそうなんです」

この部分、とてもお伝えしたかった。伝わるといいな。

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2008年06月19日

ブログチャート(blog chart)を公開した件

6月17日にAMNさんとマイネット・ジャパンの共同でブログチャート(blog chart)を公開しました。

AMNとマイネット・ジャパン、ブログの特徴や影響力を解析する「ブログチャート」を公開: CNET Japan

ブログチャートは、個別のブログのURLを入力することで、それぞれのブログが持つ影響力をあらわす「影響力レベル」や、そのブログの話題度、RSSフィード登録数などをあらわす「レーダーチャート」を解析できるサービス

これまでずっと個人的にも会社的にも「ウェブ参加の垣根を下げる」ということを大きなテーマとして掲げてきました。今回の取り組みもその考えを進めるためのアクションです。

参加型ウェブの代表選手である「ブログ」はネットに特別な興味を持っていないふつうの人たちにとって、「まずはやってみる」の垣根をぐっと下げてくれました。でも、ここ1年ほどはアクティブブロガーの数が頭打ちになりつつある状況があります。

その理由は、新たにブログを始めた人がいてもすぐに嵐のようなスパムトラックバックやスパムコメント(しかも低俗極まりない文言のもの)がやってきて嫌な気持ちになったり、タコツボの中で極端な文言(死や蔑や酷など)を使うことに慣れてしまった方々のコミュニケーションに嫌気が刺してコメント欄やトラックバックが機能しにくい文化ができてしまい、必然としてブログの喜びの重要ポイントであるつながりやコミュニケーションが成立しなくなってしまってしまったり、そのような状況をマスメディアなどで認知してブログ的なる物事からふつうの人が遠ざかってしまったりしていることにあると思っています。

そこへのアプローチとして、ブログの「読む・書く・絡む」という基本アクションがうまく回っている先輩ブログがどこにあるのかをふつうの人にもわかりやすくお伝えする手段として今回のブログチャートのようなものがあると、少しは今はブログを遠いものと感じている人たちにもその楽しさが伝わりやすくなるのでは、というのが出発点にあります。

このようなお話は昨年末に「ブログ限界論」というのを発議したときにたくさんの方々にお叱りを受けたり共感をいただいたりしたときからそれほど大きく自分の考えは変わっていません。というか、今回のブログチャート自体、その頃からAMN徳力さんらとお話し始めていたものだったりします。

ブログチャートは目に見える姿は「ブログの影響力測定ツール」「ブログランキング」「影響力表示ブログパーツ」なわけですが、上原個人の思いはそんなところにあったりしますよー、というお話でした。よかったらぜひブログパーツをペタリと貼り付けたりランキング(急上昇ランキングもあります)を時々見に行ったりしてみてくださいね。

ブログチャート(blog chart)

追記: あと、Danさんに技術面で厳しいご指摘をいただいた部分などはすぐに修正しました。たいへん失礼しました。ありがとうございました。

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2008年06月17日

katy(ケイティ)がパソコン不要になりました

6月13日にマイネット・ジャパンの商用携帯サイト作成ツール『katy』(ケイティ)で大き目のリリースをしました。

一言で言うと、『katyがパソコン不要になりました』です。

これまで「携帯サイトをPCで作る」携帯CMSだったkatyが、「携帯サイトをケータイで作る」ことのできる携帯CMSに進化しました。これは商用携帯サイトASP業界では初の取り組みとなります。

現在全国7,800店舗(商用携帯サイトASPではユーザー数No.1)の皆様にご利用いただいているkatyですが、これまでのお客様からも「お店にPCがない。携帯で携帯サイト運用したい。」という声を多くいただいていました。

今回はその声に応えて、実際には1つの新サービスを立ち上げるのと同等の開発リソースをかけて「パソコン不要」を実現しました。

よかったら一度ぜひご試用ください。
http://katy.jp/
「ケータイだけでこんなしっかりしたサイトが作れるの?!」 と驚いていただけるのでは、と思います。

昨今のモバイル検索ユーザーの急拡大に対し、その検索結果となるお店や商品の携帯サイトの供給が追いついていないために、不満足な検索結果が提供される状況が業界としても課題になっています。

katyはケータイユーザーに「本当にインターネット化したケータイネット」を味わっていただけるよう、今回の施策のような「垣根を下げる」サービスを提供し続けることで、携帯サイト作成市場を活性・牽引していきたいと考えています。

※プレスリリースは以下。
【プレスリリース】業界初、ケータイから無料で商用携帯サイトを運営可能。katy(ケイティ)がパソコン不要でサイト管理、集客できる携帯CMSに進化 (マイネット・ジャパン Info Blog)

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2008年06月11日

有害サイト規制法成立の件

有害サイト規制法が成立したということで。

有害サイト:規制法が成立 - 毎日jp

「何が有害情報に当たるか」の選別基準は、表現の自由に配慮し、民間の第三者機関が策定する。有害情報の定義はせず、(1)犯罪や自殺を直接的かつ明示的に誘因する(2)著しく性欲を興奮させ、刺激する(3)著しく残虐な内容--などを例示するにとどめた。

降って湧いたような「国がインターネットを規制する」という荒唐無稽な発議から、政治・業界・PTAを巻き込んだ議論に発展し、まずは落ち着くべきところに落ち着いたというところ。なにぶん「有害の定義は民間が策定」というポイントが守られて一安心。

私自身は元来CGMサービス運営者としてもっと積極的に議論に参加すべき立場だったと感じつつ、日々の業務に追われてほとんど何もできなかった。反省。 雑種路線でいこうの楠氏をはじめとして、MS、Yahoo!などの先輩事業者の方々らが先導して議論を帰着させてくださったことには深く敬意を表したいです。


今回の件が起こったときに最初に思い出していたのは、共著書「アルファブロガー」の中で私がインタビューした切込隊長こと山本一郎氏に「ウェブの10年後」について尋ねたときに彼が語った「インターネットには間違いなく国の統制が入る。そこにおいて我々は中国に学ぶべきところは大きい。」という話。

当時はブログ華やかなる2005年、ウェブによる社会のフラット化が肌で感じられた頃のことなので、個人的には多少違和感を感じながら書き留めていたのだが、それから3年で見事に実行上の議論になっていたということが何とも感慨深かった。

ウェブ社会に限った話ではないが、自由と統制、オープンとクローズ、拡大と緊縮というのはずっと波のように繰り返される。今回の統制の波が本件をピークにゆり戻しに向かっていくことを期待し、その波を起こすことに自ら寄与していきたいと思います。

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2008年06月10日

ニフティの情報モラル授業が素晴らしい件

先週発表の記事ですがあまり話題になっていないのが惜しいので上げておきます。

ニフティ、小学校で「情報モラル教育」の授業を開始 - CNET Japan

ニフティ社員が講師となり、違法、有害サイトから身を守り、インターネットを有効活用していくための心構えと知識について教える。
 すでに品川区立の小学校38校中16校(27クラス)への授業が決定しており、第四日野小学校を皮切りに、5日より順次授業を開始する。

すばらしい。さすがニフティ。20年のスパンで日本のネットの歴史を刻んできた会社がやるからこそまた価値が増す、本当の意味で必要なアクション。

PCウェブやケータイの急激な普及の影響は功罪ある。その功を継続・永続的に社会が享受できるように、功罪を峻別して罪を社会全体で回避できるようにしていくためには、目先の法規制云々も無意味ではないが、長期的視座に立てば解は「教育」の中にある。

そんな論を述べる人は山のようにいるが、(私も含め)アクションに移すことができずにやきもきしている。そこでニフティ。素晴らしい。追いかけたい。


付け加えると、私の古巣gooも長きに渡り「キッズgoo」の下で小学校向けの情報リテラシ教育の授業をスポットで展開していました。こういった動きが業界でムーブメントになっていくといいな、と思います。

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2008年06月09日

どこでもドア作らな と再認識した -IVS 2008 Spring

6月5日・6日に札幌で開催されたInfinity Ventures Summit (IVS) 2008 Spring に参加してきました。セッションの内容はCNET岩本記者が孤軍奮闘していらっしゃる下のまとめ記事で。
国内外ベンチャーの無限の可能性探る--「Infinity Ventures Summit 2008 Spring」開催 - CNET Japan

今回はこのイベントが「NILS」だったときから数えて4回目の参加だったのだけど、参加者の質もまた以前とは変わって、フラットな空気、親しみやすい雰囲気が出ていたような気がします。以前はどうしても「今をときめくネットベンチャーだぜへへん」な空気(アブラっぽい空気)がにじみ出ていたのですが、ネットベンチャーもいい意味で敷居の低い普通な存在(水性絵の具っぽい感じ)になってきたような気がしますし、ね。

これまでのこの会は、主催側から「会の内容をブログに書いちゃだめ」というアナウンスがあり、そのこともそのアブラっぽさを引き立たせていたのですが、今回は会のしおりの中でわざわざ下線を引いて「ブログに書いてもいいですよ、むしろ書いて!」みたいなことが書かれていました。大きな変化ですね。

そもそもタコツボは違えど「ブログのおかげ」組の一人(と私は認識している)小林雅さんが顔になっているイベントなんだし、落ち着くべき姿に落ち着いた、というところでしょうか。


今回感じたことを3つ挙げるとするとこのあたり。

1.国内ウェブ/モバイル業界は明らかに停滞しているがそろそろ折り返し地点も近づいてる
みんな何だか景気悪そー。もちろん全員が全員というわけじゃないけど、人が集まると空気/熱量で景気を感じ取ることができます。日本経済マクロと歩調が合ってきたということでもあるのだろうけど、そろそろ折り返し地点も近づいているような感覚を持つ。理由は極めて感覚的なものだけど「底打った感」かな。理由になってない(笑)

2.英語大事
今回はセッション登壇者だけでなく、会場側も国際色豊かになっていました。英語で質問する日本人の方も増えて。1年半前くらいのNILSでは突然質問を英語で語り始めた人がいたら周りは眼をパチクリさせていたものだった。そのときのことを思うと隔世の感。最近のネットベンチャーで「グローバル」というのをまったく意識していないとこは少ないと思うけど、その空気を作ってきたのはNILS→IVSの一番の功績じゃないかな、と改めて感じました。

ちなみにマイネット・ジャパンも当初からグローバルを意識してます。個人的に「グローバル化」の定義は「現地化する価値提供」だと思っています。メニューや説明を多国語対応することでも、とりあえず他の国で商売することでもない。本気で「現地化」しに行くつもりでやらないとそれぞれの国の方に失礼だと思っています。なので、やるときには「マイネット・コリア」とか「マイネット・ブラジル」とかでやるつもりです。

ただし、他民族・他言語の方々と身近に触れ合う機会を多くするのはグローバル化以前に大切なことだと思う。価値観の相違認識をすることが視野を広げてくれる。その触れ合う機会を作るためにも、やっぱり英語大事。US留学から12年ほどさびつかせている英語力を磨きなおそうかな、と思ったりしています。

3.企業の存在意義は株主価値の最大化  ではなく、理念の実践でしょ
最終のセッションで各国企業のCEOが壇上で「そもそも企業とは」あたりで話していて、「企業のミッションは株主価値の最大化」というタイプのお話をしていた。それはそれで単一事業イグジット型の人にはそうなのかもしれないな、とも思ったけど、やっぱり自分には肌に合わないな、と思った。

企業の存在意義は株主価値の最大化でも永続そのものでもない。誤解を恐れず言えばステイクホルダー全体の価値最大化でもない。 理念の実践だ。 他のことはすべて過程であり方法だ。そうでなければ他の誰かがやったっていい。 私はそう考えている。そのことを再認識できた。


総論、今回もとても行ってよかった会でした。主催の小林さん、小野さん、田中さん、運営の皆さん、どうもありがとうございました!


さ、どこでもドア作ろ。

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※申告を受け、文中の文言と固有名詞を訂正しました。(08-06-15 17:25)

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検索エンジンが著作権法上OKになる方向な件

ちょっと前の件だけど、これは日本のウェブにとって、とっても大きな出来事ですね。

著作権法改正で検索エンジンの適法化へ--政府の知財戦略本部が方針 - CNET Japan

サーバへの情報の収集や格納が著作権法上の複製等に該当するおそれがあるため、事業者は法的リスクを避ける観点から海外のサーバを利用せざるを得ない状況となっており、円滑な事業活動に支障が生じていることから、検索サービスの適法化やコンテンツの配信等に関わるネットワークの経路における中継サーバ(キャッシュサーバ)への蓄積やコンピュータ内の主記憶(RAM)への蓄積など、コンテンツ流通にともなう一時的な蓄積が著作権法上の複製に該当するおそれがあり、新しいサービスを提供する際の不安定要因となっていることから、通信過程における一時的蓄積の法的位置付けの明確化などが、急務の課題として挙げられている。

「著作権はどこまで行ってもグレー」とは、ウェブサービス、特にCGMや検索系のサービスを運営する人たちの間での共通認識であり、私たちはいつどこで背中から刺されることになるかわからないリスクを絶えずはらみながらサービスを提供しています。

そのリスクをそのまま放置するわけにはもちろん行かないので、各社それぞれに「この観点でシロ」というロジックを以って存立しているわけですが、その「各社それぞれ」というのがより公にシロクロはっきりルール付けされるというのは歓迎すべきことです。

例えそのルールが自分たちのロジックとは異なっていて短期的には首が絞まることになっても、長期的にはゲームのルールが整った状況の方が戦略・戦法も組み立てやすい。

ただしフィルタリング問題同様、ゲームのルールは民間の声を反映して策定されることが望ましいが、この件については静観している事業者が多い様子。まあいい方向に進んでいるものをわざわざかき回さなくてもいいか、という考えかな。みんな忙しいしね。

関連した話で言うと、iモードを始めとする携帯ウェブプラットフォーム(市場規模約1兆円)が寡占事業者の一存でルールが右へ左へと切り替えられる状況にあることなんかも、まだいびつな構造、民主主義的でない姿にまだまだ置かれている。まあ、世の中の業界という業界ほとんどがそうだと言えばそこまでだけど。

なにぶん、著作権という柔らかいヌカ床をかき混ぜて、一つ一つ形ある漬物を取り出していく作業は大事。腐ってるけど漬物なら食べられるし。

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