2005年10月30日

RTC勉強会『楽天・TBS・阪神』 後録

10月25日に開催したRTC勉強会Vol.6『楽天・TBS・阪神』へのたくさんの皆様のご参加ありがとうございました。保田さんが早々に議事をアップしてくれていたので、かまけてしまっていましたがやっぱり投げっぱなしはよくないので、全然RealTimeじゃありませんが後録をアップします。

今回は「M&A」に関連する資本系のお話と「ネットと放送の融合」などの言葉で語られている事業系のお話とで、議論をどちら側にチューニングするかを事前に告知していませんでしたし、実際当日も時間を区切ってその両側面を扱いました。ちょうどライブドア問題のときは「買収問題」と「メディア論」で別個に催したのですが、今回はそれを一つにしたような具合になりました。

冒頭のスピーカーに立っていただいた木村氏は元TBSにお勤めで、現在は自ら身を起こしてネットや携帯での映像配信ビジネスに携わるプロデューサーですので、会場の多くの人にはTV業界・映像業界の現場感覚から生まれる言葉一つ一つの生々しさが新鮮だったようです。

テレビ局=アセンブリー工場
テレビ局の仕事は、トヨタが売れそうな車を作るという行為とあまり変わらないと思う。
放送の売り物=「共感」
インターネット=欲望を伝えることで成り立つ
ちょーちょーちょーいい感じ

木村氏のスピーチの後の「放送と通信の融合論」にまつわる会場全体を巻き込んでの議論がたいへん興味深かったです。一線級の戦略コンサルタントVS一線級のテレビマンのディスカッションですからね。はなかなか見られない組み合わせでした。

その後、資本系のお話について保田さんのトーク&QAコーナーがありました。やっぱり、このコーナーを楽しみに参加されてる方も多いようですね。サマリーは「ストリート系ギークブログ」のblueさんのエントリーから。

・楽天が増資ではなく借り入れによる資金調達を選んだのは、コストが抑えられることと調達のスピードを重視したからではないか
・楽天がTBS株の取得を15.46%にしたのは、TBSが仕込んだポイズンピルへの警戒と役員派遣などによる持分法適用も視野に入れての数字

その後は恒例のお題に合わせた思考&ディスカッション。今回のお題は「楽天とTBSが合体した後、5年後の結末をどう予測しますか? 成功に向かうか、AOLの後を辿るか?」という、軸足の置き方次第でたいへん幅広く議論できるお題でした。各テーブルで白熱した議論が交わされた後の発表のまとめは保田さんのエントリーから。

ホラーシナリオ
-三木谷さんが、本気で融合する流れに持っていって失敗
1、企業文化(給与水準)
2、端末普及(インフラ普及。テレビ型パソコン普及速度が遅い。テレビにinteractivityを求めているのに、満足いくサービスがない)
3、先行者不利益

ハッピーシナリオ
-今困っているのは楽天(AOLタイムワーナーの時のAOLに似ている)
-楽天にとってはプラス(株主にとってはプラス)
-かわいそうなのは高給をもらっている人たち(自然に辞めるなりの選択肢を持つだろう)

+ネット事業と放送事業のPER差を活かした利益対企業価値の向上

今回はこのような内容の勉強会となりました。

この他にも、TaejunさんがRTC勉強会での内容を踏まえて 1.統合はシナジーを生むのか?  2.企業戦略における買収の位置づけ という視点で優れたエントリーを上げていらっしゃるので、ぜひご参照ください。
Taejunomics -RTC勉強会に参加してきました。

最後に、今回初参加の mr_g さんがこのRTC勉強会の主旨ドンピシャのコメントを挙げてくださってたので引用させていただきます。

感想としては、世代の離れた仕事の第一線で活躍している人と話す機会が得られたのは良かった。自分より長けている人の話を聞くと新鮮で面白いが、反面早く成長しなければというワクワク半分、プレッシャー半分だった。

RTC勉強会はリアルタイムなネタを様々なバックグラウンドを持つ”参加”者たちが議論する場。またこれからも1回/月ペースで開催していきますので、みなさままたご参加くださいね。

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2005年10月24日

Folksonomy -ユーザーサービスへのインパクト

Web2.0の重要項目の一つである「Folksonomy」について、その適用の最たるものは「ソーシャルブックマーク」と「タギング」であるが、これらの蓄積がユーザーサービスに与えるインパクトについて解説する。

ここで「タギング」「タグ」とは、Yahoo!ディレクトリのように一つの視点から階層構造でコンテンツを分類するのではなく、ユーザー一人一人がそれぞれの視点で判断した分類ワードをコンテンツに付加して分類する行為のことである。

USではタギングを実装するブログが増えているようだ。「Folksonomy」の実体化が進んでいるということになる。 参考:米国の人気ブログ“Daily Kos”もタギングを開始 -メディア・パブ

日本でのタギングと言えば、今のところ「はてな」のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」において、ユーザーがブックマーク時に思い思いのタグを振る、というものが最も普及している実例と言えるだろう。βリリースから8ヶ月を経たはてなブックマークはそのブックマークページも相当数に上り、「はてな市民」と呼ばれる一つの大規模コミュニティにとっての「ソーシャルニュース」「ソーシャルサーチ」サービスとして成立し始めている。

例えば、先日リニューアルしたはてなのTOPページの中央位置にははてなユーザーによるブックマーク数が多い新鮮なページが注目記事として並ぶ。これは「はてな市民」(一般的にはギークやいい意味の”おたく”が多いといわれる)という一つのクラスタに属する人々にとっては、自分と属性の近い他の多くのユーザーが支持した記事を容易に発見できると言う意味でたいへん便利で、自分でネットサーフィンする時間の短縮にもなる。ユーザーにとっては提供者側がお仕着せで用意するニュース(例えばYahoo!TOPのニューストピックスなど)よりもよほど自分に必要な情報が集約されている。

この意味で、はてなブックマークは日本における「ソーシャルニュース」の先行事例となっているといえるだろう。

今後ブックマークされる記事が増加するにつれて、ギークやおたくだけに限らないより広範なコミュニティの必要記事情報が蓄積されていくと思われるが、そうなったときに重要度を増すのが「タグ」の存在である。例えば「育児」「母乳」「夜泣き」等の育児関連ワードでタギングされたページのみを抽出して現在のはてなTOP注目記事と同様のロジックで提供した場合、おそらく育児コミュニティの人々にとっては大変重宝するニュース一覧となるだろうし、その記事リストはベネッセウィメンズパークgooベビーなどの既存育児コミュニティの運営事業者には垂涎の的となるだろう。同様のことは他のあらゆるユーザー行動ジャンルのコミュニティにも適用できる。

この手法によって、はてなはCGM時代のニュース(クリッピング)プロバイダーの立ち位置を獲得できるかもしれない。

また「ソーシャルサーチ」の側面でもやはりはてなブックマーク は日本の先行事例となっている。例えば、はてなブックマークのTOPページ右脇の検索BOXで「ajax」(Web2.0的なプログラミング言語セット)と記事検索してみると、最上位には「日本語で読めるAjax関連情報のリンク集」という、プログラマーであれその周辺事項を学びたい人間であれ重宝しそうなページが表示され、その後にもajaxでのプログラミング事例や解説のページが並ぶ。翻ってGoogleで「ajax」と検索したときには、「AJAX」というオランダサッカーのクラブチームの公式サイトと思しきページが最上位に来る。ギークに限らずともはてなユーザーにとってどちらの検索結果が望ましいものかは一目瞭然である。Google先生のGlobal&Usualな視点で言えばオランダのサッカーサイトの方が上位であるべきかも知れないが、少なくとも「はてな市民」にとっては「ajax」と言えばプログラムのお話であり、しかも日本語であってほしいし、ある程度以上のITリテラシを前提にしていてくれてよいのである。

この例は、検索本来の「答えや欲求に近い結果を表示する」というあるべき姿に近づくための方法として、その人の所属するコミュニティの全体知を検索結果に反映するという「ソーシャルサーチ」の概念の端的な例として見ることができる。また、はてなブックマークでの検索結果の場合、近い属性の他人がすでにブックマークしたページ(=ある程度重要であるというフィルターを通ったページ)のみが検索対象になるところもポイントである。

上記の例では記事検索を前提としたが、例えば記事の内容がajaxについてのものであったり、より記事タイトルに現れにくい語での検索をしたい折には再び「タグ」の存在が力を発揮する。「タグ検索」を使用した場合は、他の人が既にそのタグで分類したページのみが検索結果として表示されるため、記事検索よりもなお一層ソーシャルチューニングされた検索となるのだ。

このように、国内では「はてな」が先行しているソーシャルブックマークとタギングによるFolksonomyの実践は、ソーシャルニュースやソーシャルサーチといったWeb2.0的インターネットサービスの基盤として既に機能し始めている。技術的にもインターネットリテラシ的にも先進層のユーザーを有するはてなであったからこれが可能となっているのだが、この先行者利得をはてなが今後十分に活かしていけるかは注目に値する。

またおそらく、今後多くのサービス提供者がFolksonomyの概念を自社のサービスに組み込んでいくことになると思われるが、その適用においてはユーザー協調の素地(Participation)や一定の性善説(Radical Trust)が行き渡ったコミュニティを有していないと、この概念は破綻してしまうものであることも忘れてはならない。

参考: Web2.0 とは -7つの分類と要素MAP

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2005年10月18日

RTC勉強会 『楽天・TBS・阪神』

”ちょーちょーちょーいい感じ”の保田さんとやっている「RTC勉強会」、第6回のご案内です。「リアルタイム」な話題を取り上げるこの勉強会で今やるとなれば当然これ。「楽天・TBS・阪神」です。

発表・報道・まとめが日々刻々と動いていますが、今のところの状況をざっとまとめている記事としてはこのあたりでしょうか。また、保田さんの やっぱり狙われちゃったTBSから始まる”楽天・TBS・阪神シリーズ6部作”は必見です。

勉強会の日までにも状況はどんどん変化すると思いますので、ウォッチと考察を継続しておきましょう。

第6回RTC勉強会 『楽天・TBS・阪神』
■日時:10月25日(火) 19:30-21:30 (後、懇親会あり)
■場所:NTTレゾナント 大手町gooオフィス、3階第11会議室
(地下鉄大手町駅E2出口上、大手町ビルヂング3階、
 352号室入って突き当たり右・右の一番奥左手)
千代田区大手町1-6-1大手町ビルヂング352
■参加費:100円(ジュース代)

できれば名刺1枚をご持参ください。また、来る前に「こんな題目でみんなで議論してみたい」みたいなのを1つ考えてきてください。今のところ、

-阪神上場に賛成?反対?
-TBSと楽天 何が生まれるのかな?
-どうやったらTBSの企業価値向上委員会は楽天を敵対的買収者と位置づけ、ポイズンピルを発動できるか?
-TBS経営陣は、楽天と統合する以外にどうやって企業価値を高めることができるか?
-TBS以外の民放4局の経営陣は、今の段階で何を始めることができるか?
-楽天、TBSの提携後、もし自分が三木谷社長ならまず第一手としてどのような策を打つか?

などなど考えていますが、まだ1週間先のことなので状況も刻々と変わるでしょうし、ぜひみなさんでディスカッション議題を持ち寄りましょう。

参加希望の方は、このブログのコメント欄か、uehara@ceonews.jp までご連絡くださいね。参加表明はお名前と連絡先だけでOKです。

RTC勉強会「FPNニュースコミュニティ」のアソシエイトイベントです。~

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2005年10月16日

Web2.0 とは -7つの分類と要素MAP

先日USで行われた「Web 2.0 Conference」をきっかけに、日本国内でもWeb 2.0というキーワードがにわかに熱を帯び、一般化の兆しを見せている。「Web2.0とは」を定義するにはまだ尚早であるという認識が根強い中だが、ここで少し可能な範囲で「Web2.0とは」の整理をしてみたい。

下記はWeb2.0の大家として定着しているTim O'reilly氏の論文「What Is Web 2.0」の図表を筆者が日本のインターネット業界的解釈を加えてローカライズした「Web 2.0 要素MAP」である。

■戦略テーマ:   「Webはプラットフォームとなる」
■ユーザーメッセージ: 「自分の情報は自分でコントロールする時代」
■競争要因:
-「サービス」 ・・パッケージソフトではなくウェブで提供される便益
-「参加型アーキテクチャ」 ・・ユーザを協力者にする構造
-「スケーラビリティ」 ・・規模拡大時のリソース対効果を最大化
-「所有データ」 ・・再構成可能なデータソースとその可変性
-「デバイスフリー」 ・・PC・モバイル・TV・ウェアラブル
-「群衆の叡智」 ・・集められたユーザー体験データは最大の武器

Web 2.0の主たる構成要素と代表的なサービスは以下の7分類になる。

1.Folksonomy:
  階層分類学でなく、ユーザーの手で自由に分類する思想
  ・・・Flickr, はてなブックマーク
2.Rich User Experiences:
  AJAX,DHTML,Greasmonkey等を駆使し、ページ上で直感的操作
  ・・・Gmail,GoogleMap,goo地図
3.User as contributor:
  ユーザー体験の蓄積をサービスに転化
  ・・・PageRank,eBayのユーザ評価,Amazonレビュー
4.Long tail:
  ユーザーセルフサービスの提供でロングテールを取り込む
  ・・・Google Adsense
5.Participation:
  ユーザー参加型開発、ユーザー生成コンテンツ
  ・・・ブログ,mixi
6.Radical Trust:
  進歩的性善説、知のオープンソース
  ・・・Wikipedia、はてなダイアリーキーワード
7.Radical Decentralization:
  進歩的分散志向、ネットワークの外部性
  ・・・Winny,BitTrrent


これらを踏まえ、敢えて「Web2.0とは」を定義するとすれば、
『Webをプラットフォームとして位置づけ、オープン志向・ユーザー基点・ネットワークの外部性といったインターネット本来の特性を活かす思想に則って提供されるサービスの次世代フレームワーク』
というところになるだろうか。

これらはあくまで「議論のための整理」であり、これらそのものをWeb2.0の定義であると考えるのは早計であるが、おそらく今後長きに渡るであろう「Web 2.0とは」の国内での議論の一助になれば、と思う。

参考:
Web 2.0時代を生きる英語嫌いの若い人たちへの英語勉強法 -My Life Between Silicon Valley and Japan
O'Reilly "What Is Web2.0"を要約してみる その2 -ユースケース
Web2.0時代に、ユーザーが経験しておくべき10のこと -Heartlogic
Web 2.0 Design Patternsの訳 -minfish.jp/blog
Webのターニング・ポイントをとらえた重要文献、ティム・オライリーの 「Web 2.0とは何か」 -Zopeジャンキーの日記

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2005年10月13日

ビデオiPod ブレイクへの課題

昨日、アップルが噂されていたビデオiPodをリリースしました。しかもTV番組を放送翌日にiTunesから購入DLできるようにした、というおまけつき。これは放送を含めた映像業界にとってエポックメイキングな出来事になりそうです。

アップル、ビデオiPodと新型iMacを発表--動画配信に進出 -CNET JAPAN
画像

ビデオiPodは2.5インチのカラー画面を搭載し、カラーバリエーションは白と黒の2種類が用意されている。価格は、30Gバイトモデルが299ドルで、60Gバイトモデルが399ドルで、最大で1万5000曲の音楽、2万5000枚の写真、150時間以上のビデオを保存できると、Appleでは説明している。
今回発表されたiMacとiPodのラインナップは、ついに同社がリビングルームに狙いを定めたことを示すものといえる。このスペースは、Microsoftが「Windows Media Center」で食い込もうとしているセグメントだ。Jobsは、iMacの新しいリモコンと「Front Row」というマルチメディア機能を紹介しながら、ユーザーはこれを使って「ソファーから」音楽やビデオ、写真を楽しむことができるようになると述べた。
ユーザーは音楽ビデオのほかに、放映から1日経過したテレビの番組も購入できるようになる。提供予定の番組には、ABCテレビの「Lost」や「Desperate Housewives」、Disney Channelの「That's So Raven」なども含まれている。1話分をダウンロードするには10~20分かかるとJobsは述べた。価格は1話1ドル99セントで広告は入らない。

今回のプレス発表については前々からビデオiPodのリリースタイミングになることが噂され、ネット内で大いにBuzzが巻き起こっていたが、それに対して見事に期待+αで応えてくれるところが今の”ノッてる”アップルらしい。

今回発表された製品・サービスが「iPod&デジタル楽曲販売」と同様に普及するための課題がいくつか挙げられます。
・液晶画面の小ささ
 -2.5インチはいかにも小さい
・参加コンテンツホルダーの少なさ
 -発表ではジョブズのPixar人脈から手の届く範囲に限られている
・コンシューマー側のコンテンツ生成力の不足
 -音声だけであれば構成・編集がなくても聞くに足るが、映像はそうはいかない
・ビデオコンテンツの価格設定
 -1.99ドル。これまでの映像配信事業者の価格設定通りかそれ以上だ
・TVからのINインターフェースの不備
 -あくまでPCでのリッピング=iTunesのデジタルコンテンツ管理デファクト化にこだわるつもりか

こういった課題はあるものの、おそらく現状のマーケットの熱気からはそれを吹き飛ばして1つのブームを起こすことになるだろうと予測します。そしてそのことがiPod向けに限定されない映像コンテンツ流通の活性化につながることを期待します。

続報: もうamazonで予約できます。

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2005年10月11日

『アルファブロガー』 本が出ます

近江商人こと上原仁がFPNの仲間と一緒に夏休みを返上して精一杯書かせてもらった本が10月20日に出ます。

『アルファブロガー』 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから


私が勝手につけた副題
「ブログ&SNSブーム1.0の終焉に寄せて」

切込隊長、梅田望夫、橋本大也、伊藤直也らが、ブログブームの総括とともにインターネットのこれからをそれぞれの視点から語ってくれています。 彼らに話を聞いたタイミングが丁度ブログブームが一段落して、次はどうしようかと彼ら自身が未来を描いていたタイミングだったため、彼らの語り口のナマ感と、それぞれに描いているものの違いが鮮明でたいへん興味深いです。

ブログ、SNS、Web2.0、これから10年のインターネット。
そういうのを考える人にはたぶんかなりおもしろいと思います。

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2005年10月04日

忍者システムズが身売り

このサイトでもアクセス解析に使わせてもらっている株式会社忍者システムズが、技術開発に注力するために有限会社ハニワシステムと合併したらしい。

■株式会社忍者システムズからのお知らせ 弊社はかつてより技術開発の重要性を認識し、全社をあげて技術開発に努め て参りました。その一環と致しまして、この度有限会社ハニワシステムとの 間に合併する契約を締結致しました。会社名は有限会社ハニワシステムとな ります。尚、忍者ツールズは今まで通りご利用いただけます。どうか今後と もよろしく御願い致します。

ペパボの家入さんが以前「すごくおもしろい会社!」と言って、エイプリルフールの折は忍者おじさんとロリポおじさんの相互出張ネタなどで遊んでいた相手なので企業としても注目させてもらっていたが、今回はなんとも急な合併で驚かされた。
忍者ツールズの持つshinobi.jpドメインはネットレイティングスのユニークユーザー数ランクでTOP50に入っており、地味だが興味深い存在。

先日から忍者ツールズ管理ページ上での人材募集を始めるなど積極的にサービスの強化を図っている途上のようなので、有限会社ハニワシステムになってからも面白いサービスを提供し続けて欲しい。

彼らのような「小粒だがピリリと辛い」存在感の技術会社が、会社経営を人に任せて自分達はサービス開発に注力するというビジネススタイルは、結構インターネット的でこれからのトレンドの一つのような気がする。

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2005年10月03日

Yahoo!JAPAN検索 落ちてます



(10.3 14:30現在のYahoo!JAPANトップページより引用)

Yahoo!JAPANが検索をウェブ検索メインに変更した矢先、落ちているようです。

Yahoo!さんらしくないですね。たくさんの日本のインターネットユーザーさんの期待を背負っているのですから、ユーザーがインターネットへの不信感をつのらせるようなことは避けていただきたいものです。

参考: 
Yahoo!Japan 検索結果変更を実施
Yahoo!のYST化はユーザ軽視か

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Yahoo!Japan 検索結果変更を実施

10月3日未明、Yahoo!JAPANがかねてから計画を表明していた検索結果画面のウェブ検索メイン化を実行した。

Yahoo!検索 基本情報
URL: http://search.yahoo.co.jp/
デフォルト検索:ウェブ検索(ページ検索)
アルゴリズム:Yahoo! Search Technology (YST)
1ページあたりの件数:10件/1ページ (標準)
検索連動型広告:あり(オーバーチュア・スポンサードサーチ)
広告の表示件数:合計12枠
広告の掲載位置:画面上部4枠 画面右側8枠
JWordの表示:あり (固有名詞[レギュラーキーワード])

SEMリサーチ参照

これによって、対他事業者的にも対海外Yahoo!で見ても特徴的だった、Yahoo!JAPANのディレクトリメインサーチが終わりを告げた。明日以降、これまでのYahoo!検索を支持してきたユーザーからの反響がどのように出るか、見ものである。

この件についての変更の発表やクレームへの対応も含めたユーザーコンタクトをとるために設置したのかと思われたYahoo!検索スタッフブログは、この大改編を行って数時間がたった10月3日2:30現在、何も更新されていない。ガクッ。ユーザーとコミュニケーションするならちゃんとしなきゃ。

参考:
Yahoo!のYST化はユーザ軽視か

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2005年10月01日

第3回検索会議「Yahoo!Hacks」レポート 後編

「検索会議」と銘打たれた百式主催・Yahoo!協賛のイベントはこれが3回目となりますが、見た目には「協賛」という仮面をかぶっているYahoo!Japanが実は企画側そのものであることには、気づかない方もいらっしゃるかもしれません。Yahoo!Japanが提供する豪華な土産や六本木ヒルズの会場に加え、企画・スピーチ・会議参加の社員稼動といったコストを払ってでもこのような会議を行う理由が彼らにはあります。

Yahoo!Japanの今回の検索会議の意図は大きく分けて以下の3つがあったと思われます。

1.Yahoo!WebServiceのギーク向け広報活動
2.「技術力の弱いYahoo!Japan」のイメージ払拭
3.「ユーザーとの対話を大事にするYahoo!Japan」のイメージ作り

これらの3点を、無敵会議ブランドが収集するアンテナの高いギークや業界関係者にリアルにネットにとBuzzさせることが目的でしょう。ネットワークのハブ的な存在である比率が高いこういったイベントの参加者は、参加者間が会場で何度も会ってリアルなつながりを持ち、そのつながりの中でBuzzを増幅させる傾向にあります。Yahoo!Japanが検索会議を継続して実施している理由はこのBuzzマーケティングの土台を確保することにあると思われます。

今回の場合、上記3点のうち1に関してはUSでの書籍「Yahoo!Hacks」刊行を絡めて前編で書いたようなプログラムをベースに敷くことで効果的に執行しています。2については、Perlのデファクト・ラクダ本訳者がYahoo!Japanにいることをアピールしたり、たつを氏やサーチエンジニアリーダーの湯沢氏ら自社社員にHack事例を示させることで、あたかもYahoo!Japan全体にアルファ・ギークが跋扈しているかのように感じさせていました。実態は?ですが。

3については、今回初めてYahoo!社員をグループディスカッションに参加させて直接ユーザーとのコンタクトを持たせたことや、この日に合わせて(ムリヤリ)Y!検索スタッフにスタッフブログを開始させたことなどが顕著な動きでした。今回初めて検索会議でユーザーの矢面に立ったPS本部長の大羅氏が親しみやすさを全面に出した演出でスピーチしていたことも印象的です。

このようなYahoo!Japanの目的に対して今回のイベントが十分に機能を果たしていたかどうかを定量的に把握することは困難だと思われますが、終了24時間時点で下記一連のような検索会議に関するブログやmixi日記へのエントリーがなされ、その内容が概ね会議内容について好意的なものであるという時点でほぼ成功イベントであったと見てよいのでしょう。

http://nais.to/~yto/clog/2005-09-30-3.html
http://d.hatena.ne.jp/yad-EL/20050930/1128090509
http://orz.overture.oops.jp/?eid=310787
http://www.flickr.com/photos/hiroshi-k/48037286/
http://d.hatena.ne.jp/yuki_neko_nyan/20050930/1128127215
http://www.100shiki.com/archives/2005/10/_css_optimiserc.html
http://blog.academedia.jp/?eid=346412
http://d.hatena.ne.jp/charsbar/20051001/1128144530
http://blog.yappo.jp/yappo/archives/000309.html
http://blog.yappo.jp/yappo/archives/000310.html
http://anrakusai.com/blog/archives/2005/10/_3_1.html
http://blog.zuzara.com/?p=27
http://plaza.rakuten.co.jp/recruit/diary/200509300000/
http://blog.windy.ac/archives/000925.html
http://d.hatena.ne.jp/pho/20050930
http://blog.quizzing.jp/2005/09/post_9ec8.html
http://www.sisimaru.com/index.php?itemid=513
http://plaza.rakuten.co.jp/kokotoba/diary/200509300000/
http://www1.weblogs.jp/knc/2005/10/_yahoo_hacks_1633.html
http://blog.windy.ac/archives/000926.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42094196&owner_id=679859
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42017370&owner_id=138944
http://muruco.jspeed.jp/jmuruco/HitmingSim.widget
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42068311&owner_id=1234
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42050799&owner_id=4012
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42049218&owner_id=224166
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42038715&owner_id=423926
http://www.monkeyboy.is-a-geek.org/oracover.jsp
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42017915&owner_id=294559
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=42015059&owner_id=15481
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=41970783&owner_id=219344
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=41909766&owner_id=219344
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=41921625&owner_id=550

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第3回検索会議「Yahoo!Hacks」レポート 前編

昨日はAcademedia主催、Yahoo!Japan協賛の「第3回検索会議『Yahoo!Hacks』」に参加してきました。六本木ヒルズのYahoo!オフィス内のカンファレンススペースに約120名のギークや業界関係者が集まり、「無敵会議スタイル」(事前課題回答の発表→ゲストスピーチ→デモ→アイデア課題→ディスカッション→賞発表)で進行される双方向型カンファレンスで、参加者の目線で見てたいへん有意義な成功イベントだったと思います。

今回の検索会議は「Yahoo!Hacks」を副題としていたことからもわかるように、Yahoo!WebService(Yahoo!サービスの外部プログラマー向けAPI)を使った様々な「Hack」(ウェブサービスを使った外部プログラマーによる機能・サービスの開発)を紹介してギークな参加者のYahoo!WebServiceを使った開発意欲を刺激するところがメインコンテンツとなっていました。紹介されている「Hack」たちは確かに便利だと感じさせるもの、AjaxやGreasemonkeyなど旬の手法を適用して「なるほど、こういう風に使うのか」と感じさせるものなど、開発者ならずともYahoo!WebServiceをいじってみたくなるものばかりでした。

紹介されていたYahoo!Hackなサービスは以下のようなものです。

・Wikiで作成したページの空き領域に、ページ内キーワードのY!画像検索の検索結果をスクロール表示するHack
・あるページの検索対象語句を検索頻度の高い順に(タグ的に)サイズを大きく表示するHack
・Ajaxを使用して検索結果をブラウザ内タブブラウズで次々と示するHack
・Greasmonkeyを使用してYahoo!TOPのトピックスをワンクリックでTOPページ内で一覧表示し、しかもニュース検索BOXを表示し、勝手にY!ニュースのRSS吐き出しまでするHack
・インターネット額縁と名づけられた、語句をBOXに投入するとY!画像検索結果が一枚ずつ額縁内でスライド表示されるHack
・検索ワードを投入すると左右に関連ワードが表示されて、次から次にキーワードをつなげていく連想検索Widget
・検索BOXにキーワードを入れるとディレクトリ検索結果(=ページではなくサイト)一覧がSuggestされるHack
・地図の地点をクリックすると、その地名の画像検索結果が表示されて周辺の雰囲気がわかるHack
・検索BOXにキーワードを入れた時点で検索結果件数を表示するHack

どれもそれぞれ面白いと感じさせるものでしたが、特に9月にYahoo!Japanに入社されたたつを氏のディレクトリ検索結果SuggestのHackが一番面白く、一般ユーザー向けのサービス化するに値するものだと感じました。

これらHacksの発表の他に、オライリー社からの書籍「Yahoo!Hacks」の予告、Perlのデファクト本「ラクダ本」の訳者であるYahoo!近藤氏の翻訳苦労話があった他、会場を最も沸かせたのが開発中というYahoo!マップのデモンストレーションでした。

ローカルサーチの領域では若干出遅れているYahoo!Japanでしたが、今回のデモでスクロール地図の導入、地図へのグルメ・ホテル等の店舗情報の選択式プロット、衛星写真の開始が公表され、参加者の多くが感嘆する秀逸なUIでこれらのサービスが提供されることで先行していたGoogleローカルやgoo地図と三つ巴の戦いに入るものと思われます。個人的にはこのYahoo!マップのデモが最もインパクトの強いプログラムだったと思います。

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