2005年05月31日
口コミマーケティング雑感(浅め)
小林Scrapbookさんの口コミマーケティングに関するエントリーはいつも見事に整理されているなぁ、と感心しながら、私は思考の散らかしをメモ替りにアップ。
マス広告と口コミの関係というのは、第一に、このように「マス=広く浅いメッセージ/口コミ=狭く深いエピソード」という対比であると理解している。
マス広告はノンターゲット1→Nでの情報発信であり(もちろん媒体特性程度のターゲットはあるが、それでもforALLの情報)、口コミはあくまで受け手が情報の取捨選択をして自分の属性・志向に合ったものを受け取るN→1の情報である、という捉え方などどうでしょう?そう考えたときには口コミ情報取得のパーソナライズが大切、ということになるでしょうか。
世の中に完璧なものなどなく、欠点は当然ある。それをメーカーとして最初から発表するのは難しいけれど、口コミとして流通することは当然ある。消費者の皆さんが、欠点も承知した上で買ってくれるなら、それはそれで満足度がより高くなるからいいんじゃないか、という考え方だ。
供給側がユーザ志向に立って深い懐を持ったマーケティング戦略をとれば、自然とよいものが残りよくないものは潰え、消費者から供給者、マーケットへの経済の循環が効率的・効果的になるのだが、それ自体は文化レベルのお話だなぁ、と発散したコメントを残してみる。
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2005年05月27日
口コミの影響力を検証してみる
小林Heartlogicさんがおもしろいトラバ募集をしているので乗っかってみます。
口コミの時代とかバイラルマーケティングとかいったキーワードがいかにオンライン消費を促進するか、という領域は私のこのところずっとのメインテーマでもありますが、自分自身を一生活者と捉えて、口コミの影響をどの程度受けているのかをきっちり振り返ったことは無かったので、改めて並べてみます。
●書籍
これについてはかなり口コミの影響を受けていますね。特に新刊の購入は、愛読ブログでの書評からの導線で8割、アマゾンのリコメンドからで2割と、ほぼこの2つの導線からの購入で占められるようになっています。購入の前には普段読んでいないブログでなされている評価やアマゾンの書評を確認することがルーチン化しています。これは先日のエントリーで語りましたオンライン消費の購買行動AISCEASで言うところの、I(興味・関心)とE(検討・後押し)で口コミの影響を受けていることになりますね。
ちなみに、Iの段階でよくお世話になっているのは、橋本さんや小林さんあたりです。
●PC
このエントリーを書いているノートPC「dynabookSS SX」の購入時には、ご多聞にもれずかなり価格コムさんにお世話になりました。Let'sNoteW4とどちらにしようか迷っているときに、故障頻度や発熱、音、キータッチなどの使用感についての口コミは比較検討の上でたいへん役立ちました。といいつつ、最終判断は結局値段が一番大きかったですが(^^;
なお、AISCEASで言うとC(比較)のところで口コミが役立ったことになります。
●CD
音楽についてはあまり口コミの影響を受けた感覚はありません。mixiで'80sポップスやボサノバなどのコミュニティに入っていて、他のユーザさんの書き込みに「へぇ」とかを感じたりすることはありますが、購買にまで至ったことはありませんね。私があまりNo Music, No Life な感覚の持ち主じゃないからだけでしょう。
●映画・DVD
映画も口コミの影響は感じません。他の分野と比較して、テレビや交通広告などでのプロモーションに引っ張られる傾向が強いように感じますね。
●住宅
年度初めに真剣に引越しを検討していたのですが、そのときにはオンライン・オフラインでの口コミはかなり重視しました。まちBBSやmixiでの地域コミュニティで雰囲気や治安、小学校の荒れ具合などを質問したり過去ログみたり、現地に行って米屋やケーキ屋に入って地元の声を確認したりしました。不動産屋や情報誌の言うことはあまり信じない傾向がありましたね。影響を受けた段階はC(比較)、E(検討)ということになるでしょうか。
●家具・家電
あまり買わなかった部類ですが、感覚としては口コミより店頭情報を重視していたように思います。
●グルメ
妻が仕入れてきた口コミ情報に踊らされていた感はあります。ちょっと店を予約するときにgooラボのグルメ口コミ検索で確認することは多くありました。
●旅行
行ってません。。
●ギフト
もらってうれしかったものをあげる傾向。
●病院
これは妻が気にして口コミ集めをしていますね。かなり影響を受けている分野でしょう。
●雑感
・口コミ情報の影響を受ける分野というのは、自分が興味の強い分野と近似するのだなぁ、と感じました。興味の薄い分野ほどメディアや売り手の影響を受けがちですね。
・オンラインでの口コミ情報は、購買行動ステップの多くの段階で影響力を持つのだなぁ、と感じました。口コミ・コミュニティサービスもステップ毎に使い分けますね。
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2005年05月26日
USと日本のオンライン小売市場かんたん分析
USのネット小売マーケットが相変わらず高い成長率を保っています。
米オンライン小売り販売、20%台の成長続く -ITmedia
調査会社Forrester ResearchとShop.orgが5月24日発表した年次報告書によると、米国のオンライン小売り販売額は2004年、23.8%増の1414億ドルとなった。今年は22%伸びて1724億ドルに達する見通し。
円換算するとおよそ15兆円のマーケットサイズということです。2005年には20兆円に近づく。統計手法は異なるでしょうが、NRIによる日本のB2C EC市場規模の予測は2004年で2.9兆円、2005年で3.6兆円、2006年で4.2兆円。成長率は20%強でほぼ同程度です。
国内総生産の比較でいうと、USのGDPは日本の2.5倍です。最近のネット関連のトレンドでは、日本はUSの2年遅れ程度と見る向きが大方ですので、単純に計算すれば、2006年頃には日本のオンライン小売マーケットが6兆円程度になることもマクロのマーケット総体から見れば十分可能な範疇です。逆の見方で言うと、日本のB2C EC市場は現状でも150%の成長余力がある、と。
日本には狭く密集した国土という地理的要因や多段階卸やリベートといった独自の商慣行、可処分所得の薄い層のトレンドリード、カード等の決済手段への抵抗、キーボードアレルギーといったマイナス要素はあるものの、ブロードバンド常時接続環境の普及率の高さ、ケータイ決済の普及など、プラス要因も十分にあります。
そこを捉えてもっとB2C ECへの新規参入が進み、市場が活性化してその成長余力が発揚されることが期待されます。
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2005年05月25日
リスクマネジメント勉強会レポート
5月24日にFPN企画の『リスクマネジメント勉強会』を実施しました。主題に対するタイムリーさを失わないように、ということで告知から6日での実施という短スパンでの準備となりましたが、総勢20名程度の参加でたいへん内容の濃い場となりました。
今回の勉強会ではさまざまなバックグラウンドを持つ参加者の皆さんの企業現場の視点や企業経営の視点からの「リスク」の捉え方と、そのリスクへの対応策がどのように準備され、どのような課題を抱えているのかをシェアし、ディスカッションすることをメインとしました。
主なトピックとしてあがったものは下記のようなものでした。
【外食産業】 超過勤務賃金低減策と、反面する労働基準法対策
⇒外食消費の平均価格低下に伴って、店舗売上とオペレーションコストとの関係が、従業員の残業代を全額支給していては立ち行かない状況が発生している。とはいえ、監督当局の監視や税務対応上の観点から「残業代を支払わない」というスタンスは取れない。
そこで、支給額は変動させずに賃金体系をいじって、例えばこれまで24万円=(基本給)+残業代を渋る、としていたものを、24万円=(基本給13万円+残業代固定額11万円)+規定残業時間を越えた場合の従量、 という体系に切り替えつつ、従業員に対しては自己実現欲求や危機感をあおるマネジメントスタイルで、時間外勤務をしても「それは自己勉強である」「商売人として店舗に赤字を出してどうする」などという意識付けを徹底して、従量部分の発生を抑制する、という対応。 ・・・たいへん生々しい。
これは、デフレに伴ってコンシューマ向け消費産業マクロの事業収支がどんどんと悪化している中で、労務管理上のテクニックを駆使して、事業収支と規制リスクのバランスをなんとかとっている、but大きなリスクをはらんでいることは承知の上、 という現場感あふれる事例でした。
【中小企業取引】 小規模企業向け債権の与信管理
⇒小規模企業を相手にした事業を営む上で、債権の与信管理は最重要のリスクマネジメント項目。特に相手がゴーイングコンサーン(永続志向で事業を営む)でないケースが増加する昨今では以前にも増して大きな課題となっている。そこで取られている対策は以下のようなもの。
○ 信用調査・・・・帝国データバンク、東京商工リサーチ等の調査機関を活用した、相手企業の信用調査。しかし、これだけで信じていても事業環境は短期間で容易に変化するため、簡単に相手はトんでしまいうるものと思っておいた方がよい。
○ 保証金徴収・・・特に月払い型の取引形態をとる場合は、売上計上とはしない預かり金として保証金を徴収する。しかし、これも取引額全体を担保できるケースはほとんどない。
○ 資産背景調査・・・取引先企業のそのまた取引先や、地域のロータリークラブ・ライオンズクラブ等に入り込んで、独自に取引先の背景調査を行う。
○ 社長の個人保証・・・初回取引時から個人保証を取ることはなかなか難しいため、取引開始後に追って要求したり、「1日でも支払が遅れたら個人保証をとる」と事前に宣告しておくなどの方法をとる。
○ 弱みを握る・・・ノーコメントです。
これもまた生々しいお話でした。ほぼ金融業の「追い込み」の感覚ですね。おそらく独立起業されようという方々にはかなり現実的に役に立つ内容だったと思います。
【インターネット情報提供事業】情報漏洩への対策
⇒個人情報保護法の施行に伴ってとくに企業が敏感になっている情報漏洩への対策のお話。顧客情報はもとより、アクセスログ、取引情報、M&A等に関わるインサイダー情報など、漏洩することによって想定されるリスクは多岐に渡る。そこへの対応としては、社内にコンプライアンスチームを組織し、情報取り扱いのマニュアル化から昼食中の雑談の規制までを詳細にルール化し、定期的に社員向けにコンプライアンスに関するテストを実施するなどして社員への浸透を図る、というもの。
組織が大規模化すればするほど、厳正な入室セキュリティや情報取扱者の少数限定など「性悪説」を前提とした情報管理が必要となることは自明ですが、やはり全社的なルール化や社員に対する教育は不可欠なものと言えるのでしょう。
この他にも、JR西日本事故とその後のJRの対応について、地上波TVディレクターをされている参加者さんから報道現場での体験をレポートいただいたり、運転手2名の救助現場放棄やボーリング大会問題についてのディスカッションなど、大変興味深い内容で進行しました。 >参加者のどなたか、ぜひレポートください。
今後も月に1回程度のペースで、「リアルタイム」なトピックを捉えて、参加者相互の知見を出し合いながらそのトピックのコンテクストを導き出し、また事後に参加者がリアルやブログ等を介してその知見を再生産していけるような場を設けていきたいと思います。
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2005年05月24日
ネット購買の消費者購買行動心理
先週の記事になりますが、渡辺さんのところ(mediologicさん経由)でネット購買における消費者購買心理のステップが美しく整理されているので、備忘メモ。
──────────────────
A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
S: Search (検索)
C: Comparison (比較)
E: Examination: (検討)
A: Action (購買)
S: Share (情報共有)
──────────────────
従来のAIDMA、AIDAのような端的なものではありませんが、確かに昨今のネット購買の動き、特に可処分時間が大きく消費そのものを楽しんでいるような層はこのようなステップで購買行動をとっているように見受けられます。WWWの根底にあるハイパーリンクの機能によって、一つのサイトサービス内でこれらのステップを通しきるのではなく、それぞれの段階ごとにその生活者の志向性に合ったサイトを選択している傾向があるようです。
たとえば、Attentionは楽天のメルマガやテレビでのあるあるやみのさん、リアルでの井戸端情報によって喚起され、Interestは楽天ランキングやアマゾンのパーソナライズリコメンドによって持つ。その後敢えてGoogleやYahooに戻ってキーワード検索してその商品・サービスの一般的仕様や周辺情報を取得し、再度楽天での検索やYahoo!プロダクトサーチで製品間の比較を行う。そこから検討段階に入るところでたとえばベネッセ・ウィメンズパークやmixi、@コスメ、価格コムといった場で口コミ情報を取得して製品間の細かい相違や使用感などの評判を捉えて購買への後押しを受け、いよいよ購買となったときにはそこまでの仕様・価格・評判等の取得情報すべてを勘案して購買店舗・商品を決定する。購買後については誰もがというわけではないが、アマゾンのレビューや楽天広場での商品紹介日記、ブログ上での情報共有(アフィリエイトを付加する人も今後増える)を行って、一連の購買行動に満足感を得る、といった具合。
下記のトライアル行動やリピータ化まで含めた思考はポイント制などのFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)によるロイヤルティ向上策がまだまだリアル商流ほどには生活者に響いていないように見受けられるので、半歩先の理想像といえるでしょう。Longtail論とは逆を行く思考でもありますので。
─────────────────
A: Attention (注意)
I: Interest (興味・関心)
S: Search (検索)
C: Comparison (比較)
E: Examination: (検討)
T: Trial (トライアル・試行・試用)
A: Action (購買)
S: Satisfaction (満足)
S: Share (情報共有/エバンジェリスト化)
R: Repeat (再購入)
R: Relationship (ロイヤル化・関係化)
XS/US: Cross Sell/Up Sell (拡大購買)
──────────────────
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2005年05月22日
『リスクマネジメント勉強会』詳細
FPN企画 『リスクマネジメント勉強会』
■日時: 5月24日(火曜日)19時半~21時半
■場所: 千代田区大手町1-6-1大手町ビルヂング3F351番 NTTレゾナント会議室11
■参加費: 100円
■実施背景: 一昨日のエントリー
参加される場合はコメント欄に「参加!」と書いていただくか、 info@ceonews.jp
へメールをいただければ結構です。
ドタキャン、ドタ参加、全然ありです!特に申し込みは必要なく、当日ふらりと来てもらっても全然大丈夫、というスタイルです。
突然の企画ですので、参加者はさほど多くはないと思っています。お気軽に足をお運びください。
以下、場所の補足説明です。
地下鉄大手町駅E1出口から直結の「大手町ビルヂング」のエレベーターで3Fまであがっていただき、「NTTレゾナント」と表示のある351の扉の奥の銀色の自動扉を入って右、もう一度右に曲がった奥左手 という場所になります。
わかりにくいですよね(^^;
基本的には当日わかりやすいところにスタッフが立っておくようにします。
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2005年05月21日
カルビー松尾社長と進化型日本的経営
昨日は僭越ながらNBCの研究部会にて「近江商人の経営」についての講演などさせていただきました。「三方よし」について、まだまだ底の浅い解釈と拙い説明となりましたが、機会をいただきました井上様とご聴講くださいました皆様に御礼申し上げます。
同座くださったカルビーの松尾社長が講演の中で「鎖国性を超えて日本的経営を進化させなくてはならない」という主旨のお話をなさいました。このお話は然り、と感じました。
私は学生時代に学問としての経営学を学んだ経緯があるのですが、当時はまだバブル期以前の日本的経営の強みのみを解析しようという機運が色濃く、その長期的視点での利益追求や家族主義・経営福祉主義的な人事・労務管理、質素倹約を是とする気質からムリ・ムダ・ムラを無くすことの追求により導き出されたTQCやカンバン方式、といった日本的経営手法がベストメソッドのごとくに語られていました。私が近江商人の経営や思想の理解・体現をライフワークと位置づけた意味も、そういった日本的経営の根源の一つがそこにあると認識したことにあります。
しかし、特にこの5年程の間に一気に押し寄せてきた米国型の短期合理主義経営・株式絶対主義経営が日本企業を席巻している姿には、どこか違和感を感じつつも、反面これまでの特に財務的にあいまいや自己保護的な運用を良しとしてきた中で発生している日本企業の腐敗・凋落度合を見るにつけ、より経営の行動軸を短期・合理に片寄せることも止むを得ないことと感じていました。
そんな中で昨日改めて感じたことは、日本的経営にはやはり日本の地理・民族性・歴史といったバックグラウンドが育んだ明確な強さがあり、ただそれを守ったり捨てたりという0・1の議論ではなく、少子高齢化やアジア諸国との経済的境界排除といった今日的な背景を加味した、日本的メソッドの取捨選択と米国型メソッドの利点吸収を経た、新たな筋肉質の経営手法に進化させなくてはならないのだ、ということでした。
松尾社長は実例として自社のバランス・スコアカード(BSC)手法(財務的業績評価指標と非財務的業績評価指標を併用することによって、企業の将来、現在、過去の活動が適正かどうかを判断する手法)の成功を語っていらっしゃいましたが、私も先人の例を学んで進化型日本的経営の思考を深め、体現していきたいと感じた次第です。
新たな気付きをくださった松尾社長に感謝します。経営を語るときの厳しい表情も、お孫さんのお話をするときの素敵な笑顔も大切にされて、これからも一層ご活躍されることをお祈り申し上げます。
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2005年05月19日
カカクコム騒動を受けた「リスクマネジメント勉強会」
突然ですが、来週24日火曜日に「リスクマネジメント勉強会」を行います。
ゲストスピーカーを招きつつ、ディスカッション中心の会になります。
もちろん「カカクコム事件」や「JR西日本事故」を受けたタイムリーな議論の会です。
19:30大手町 参加者はそう多くない人数を予定。 参加費は100円(ジュース代)の予定です。
もしご興味おありの方・ご参加希望の方はコメント欄へのご記入か、 info@ceonews.jp へご一報くださいね。「リスクマネジメントに興味はあるけど知識はないよ」という方も大歓迎です。
以下概要。詳細は別途アップします。
保田さんや FPNの徳力さんといっしょになって、「ブログ界隈で話題のホットトピックスについて、オンラインだけだと不足する対面ディスカッションや文脈の理解をできるだけオンタイムで深められる場を作りたいね」というような企画をしているところで、このところ引き続いた事件をきっかけに「リスクマネジメント」を題とした勉強会をやりましょう、ということになりました。
カカクコム騒動、JR西日本事故などなど、このところ生活者が直接被害をこうむる形で企業のリスクマネジメントが取り沙汰される事件・事故が頻発しています。これはあらゆるビジネスパーソンにとって「リスクマネジメント」が他人事ではなくなってきているということだと思います。少し前では雪印の問題、三菱自動車の問題なども近い事例だし、企業経営のリスクという意味では、先日来話題になった敵対的買収に対する備えなどは一種のリスクマネジメントです。
今回はそれぞれ、企業現場の視点やリスクマネジメントのプロの視点、企業経営の視点からの考え方をお話できる方にお声がけをしていますので、きっと興味深い場になると思います。みなさまふるってご参加ください。
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2005年05月18日
はてな 普通の会社へ
改めて考えると、はてなが個別案件ではなく一般サービスとして出した初めての「企業顧客向けサービス」であり、「ユーザー」に対してではなく明確に「見込み企業顧客全般」に対してプレスリリースした始めての案件ですね。
はてな、キーワード連動型広告「はてなクリック」をスタート -ITmedia
プレスリリース
はてなクリックは、はてなの各サービスを横断して使っているユーザーが
キーワードの意味を定義する「はてなダイアリーキーワード(注1)」内に広告
出稿者がサイトを登録できるサービスです。
リリースされたサービスそのものに関しては、多くのネットマーケティング関係者があのはてなキーワードというすばらしい仕組みをなんとか汎用的なビジネスに転化できないか、と考えていた中、セプテーニというまあ納得感のある提携先と、それなりに理解しやすい広告商品としてリリースしてきたことは、まあ、「そうですか」という印象です。
が、冒頭に記述したとおり、これまでひたすらに「ユーザ第一主義」「性善説」を貫いてきたはてなにとっては、今回の「企業顧客向けメッセージングの開始」はひとつの大きな転換点になるのかもしれません。メディアビジネスにせよコマースビジネスにせよ、ネットビジネスの常は「個人ユーザ」と「企業顧客」の両方を大切にバランスさせることが絶えず命題になるものですから。
最近の「はてなアイデア」βリリースから公聴会までの流れで見せた「改めましてユーザ第一主義」のアピールはこの流れの伏線だったのでしょうか。否、もしそうであったとしてもとても美しい戦術だと思いますし、本件があろうとなかろうと普通の企業と比較してはてながやっぱりユーザをとても大事にする会社であることには間違いないと思います。
徐々に「普通の会社」になっていくことは、企業成長の過程でとても大事なことだと思います。ネット業界No.1といえる「ユーザ第一主義」をこれからも大切にしながら、一層の成長に向かってがんばってください。
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2005年05月17日
Edyの普及課題
おサイフケータイの後押しを受けて、Edyの侵攻が強まっています。
Edy、カード+携帯電話で発行数1000万を突破 -ITmedia
4月末でEdy機能を搭載したカード、携帯電話などが発行数1000万を突破。利用できる加盟店数も約2万店と右肩上がりに増えている。
着実に進めてきたコンビニや飲食店への導入やドコモのおサイフケータイを始めとするリアルチャネルでの利用を前提とした普及戦略により、Edyが電子マネー市場で大きなアドバンテージを取っている。同じFelicaプラットフォームを利用しているSuica/Icoccaと比較して発行数ではまだまだ及ばない(というか、定期券の発行数と比較するのはナンセンスか)が、一般消費での流通額では群を抜いていると思われます。
ここからの課題として、いよいよオンネットでの流通通貨化への戦略の進行と、特におサイフケータイでのユーザビリティの点を指摘したいと思います。Edyはこれまでリアル商流での利用ありきでの普及戦略を進めてきたため、たとえばPCからのEC商品代金決済のためのインフラ整備としてのユーザ側決済端末の配布などに積極的ではありません。このため、日々流通額を上げているネット事業者が決済手段の多様化を検討する上でもEdyが検討の遡上にあがることはまだまだ少ない現状です。この点、ネットユーザの可処分時間・可処分所得のネットへの移行度合の高さを鑑みて、今後の個人向け決済端末の普及戦略もしくはネットでの無端末デポジット利用方法の開発を進めてくれることを期待します。
また、普及を後押ししているおサイフケータイでEdyを使うときのユーザビリティは決して簡単に「シャリーン」だけでは済まず、デジモノマニアのユーザでさえ説明書なしでは使い始められない。まだまだあれでは小銭入れからジャリ銭を出してくる方がはるかにユーザにやさしい。まだまだ飛躍的な普及のためにはキャズムの壁を越えられていないことを感じさせます。
そういった壁をきっちり排除して、一層便利な電子マネーを普及発展させていただきたい。なお、これからアツい「ネットコミュニティ通貨」としての展開(ポイントのキャッシュ化)も合わせて検討していただきたいですね。
0518追記: おサイフケータイの使用法について誤りがあるとのご指摘をいただき、取り急ぎその部分を修正いたしました。機種依存な挙動を表現してしまっていたかもしれません。たいへん失礼いたしました。
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2005年05月16日
コミュニティマーケティングの思考
小林ScrapBookさんのところのコミュニティマーケティングに関する思考が最近熱い。このブログの筆者の書いた『2005年のコミュニティマーケティング』シリーズは必読です。
私も何度か記述したことのある、「生活者は売り手の言うことは47%、メディアの言うことは52%しか信じないのに、同じ目線の生活者の言うことは90%信じる」というような統計あたりをバックグラウンドにして、今改めてネットコミュニティのバイラルパワーをいかにかしてサービスや商品へのロイヤリティ向上から収益化へ、という思考が様々な業態のマーケティング担当者やネット業界のコマース・ブランディング・マーケティングといった職務の人々によって深められています。
特にサービス提供サイドの人間は思考の途上でどうしても「結局よいものを創って売ることが最大の口コミ誘引」というところに片寄せてしまいがちなのですが、それはそれで真なりとして、その手前のコミュニティマーケティングの基本的な方法論やプラットフォームの作り方というものについてもまだまだ思索が足りていないのだろうと思っています。例えば、「コミュニティマーケティング」という語に親和性が高いであろうネットコマース事業者の中でも相応に成功しているサービスでこの領域に真剣に手をつけているものといえば、Amazonのレビューや楽天市場の楽天広場、ケンコーコムのケンブロといったところくらいでしょうか。
例えば、まずはあるコミュニティがあったとしてもそれがマーケティング的なるものを排他する空気を持っているときにはそのコミュニティはコミュニティマーケティングの土台としては活かしにくいから(例えば初期のmixiにゼニカネの匂うサービスを持ち込んでいたらmixiのここまでの成長はなかったでしょうね、とか)、最初からある程度経済原則ありきのコミュニティづくりにするには少し年代層を高めにターゲティングしたUIやら機能設計やらメッセージングやらが必要になるね、とか、
出来上がっているコミュニティの中で、人々が話し合ってるうちにほしくなったり話題についていきたくなったり話題の(先進的な)ネタがほしくなったり話題を思わず信じてしまうような会話そのものやレビューや口コミの誘発やファシリテイトって、企業側・サービス側が上から下へのコミュニケーションスタイルでは絶対起こりえないし、意図的にそれをやっているふうな「いやらしさ」に対しては多くのコミュニティユーザは敏感に嫌悪を示すし、じゃあ最初から企業側の人間が「売り込みますよ~」とゆるく宣言するなどして(TIIDA BLOGっぽく?)そのコミュニティの経済性を定義した上でなおかつコミュニティユーザにコミュニケーション欲求を起こさせるようにするのって、相当のコミュニティ運営スキル(or天然)が必要だよね、とか、
やっぱり今の時点で様々なプラットフォーム上に存在しているコミュニティにはそれぞれのコミュニティに自然発生的コミュニティリーダーは存在していて、そのコミュニティが経済性の組み込まれたものであればその人はマーケティング的にプロシューマーと呼ばれる人であったりするわけで、そのプロシューマーをまた自分のところのファンにしていくことが最も効率がよいわけだが、かといってカネでプロシューマーを買うようなことをするとそれがばれるだけでその人のコミュニティ自体が炎上(一時のワーキングマザースタイルでのお金もらってのレビューが収益源騒動)したりもするわけで、カネじゃない形でのメリットを得てもらうにはそもそものインフラやら人手の提供が一番わかりやすいかな、それでもいやがられるかな、
とかいった思考が繰り広げられたりするわけです。
そんな思考のアウトプットをしっかり組み立てて、売り方・見せ方・参加してもらい方について実サービスや実プラットフォームに転化することが、インターネットが「生活に組み込まれる」という次ステップの姿なのかな、などと妄想したりしています。
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2005年05月13日
デジタルデバイドはマーケッターの怠慢
西正先生がまたいいことをおっしゃっています。放送通信融合っぽい話が市場で盛り上がってくるとアドレナリンが分泌されてくるのでしょうね。
「デジタルデバイド」という言葉が示す供給者側の怠慢 -ITmedia
放送は受け身であり、通信は能動的に働きかけるものだと言われている。テレビとパソコンは違うという説明によく使われる。だから融合しにくいし、双方向型の放送サービス利用が伸びないとも言われる。そこまで分かっているなら、テレビ世代の思考法に合わせた機器を提供すべきことも自明の理ではないか。
デジタルデバイドなどと言って開き直っていないで、そうした努力を積み重ねていくことが普及の鍵になることを銘記すべきであろう。高齢者はリモコン操作が得意ではないケースが多い。下手にいじって元に戻らなくなったら困るのでザッピングもしないし、蓄積しておいてCMを飛ばすような面倒なこともしないものである。
「わかりにくいことをわかりやすくして伝える」というのはマーケティングの基本であり、コンテンツ制作の基本です。テレビ番組の制作者などはこれを徹底しているからこそ”マス”メディアの王者であり続けられているのです。ニッチの喜びや専門用語の空中戦の楽しさなど当然理解の上でいかに「わかりやすく」を追求するかがポイントです。
近年のデジモノの進化スピードが恐ろしい速さであることは確かであり、供給側が「わかってくれない消費者」に愛想を尽かしたくなる気持ちはまったくわからなくはないですが、そこで楽をしてしまうことが消費者の消費意欲を減退させ、価格競争やプロダクトライフサイクル短縮に拍車をかけているのです。今のデジモノの宣伝担当者や販売担当者は20年前のそれとは比較にならないほどたいへんな仕事だと思いますよ。雇用側もそれに報いてあげるべきですね。
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モバイルコマースの蛇口
フルブラウザでもアフィリエイトを--プログラマーズファクトリとリンクシェアが提携
携帯電話でPC用サイトが見られるフルブラウザ「Scope」を提供しているプログラマーズファクトリは5月12日、リンクシェア・ジャパンと提携し、携帯電話向けにアフィリエイトプログラムの仕組みを導入したショッピングコンテンツの提供を開始すると発表した。サービス提供は5月13日からの予定だ。
最近リンクシェアの動きがとてもいいですね。本件そのものはそれほどのインパクトは与えないかもしれませんが、彼らが次のフェーズのコアマーケットと見据えているであろうモバイル商流の蛇口を抑える上で、フルブラウザベンダーとの提携はたいへん効果が高いと思われます。
現時点ではまだまだ「使えねぇ」な存在と言われる携帯フルブラウザですが、開発側のユーザビリティ向上や動作を軽くする研究は日進月歩で進み、端末側もポインタ操作が普及し始めています。コンテンツ量の差も歴然で、ケータイフルブラウザにチューニングされたHTMLコンテンツの開発も始まっています。パケット定額制の普及によってトラヒックを金に換えられなくなった携帯キャリアとしては抑え込みたい存在でしょうが、早晩堰を切ったように大きく普及するでしょう。
18-24歳女性層のケータイデータ利用のリテラシー・頻度は世間のおじさんマーケッターの想像をはるかに超えるレベルに達しており、この層が主婦になる5年後のモバイルコマース市場が大きな果実になることはほぼ間違いありません。本件の提携プレイヤーに、ブログの事業者と地域広告事業者が食い込んでいくともっと面白いと思います。
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2005年05月08日
近江商人の経営を世間さまに
私は自身のライフワークとして近江商人の経営学についての研究をしているのですが、このたびありがたくも人様の前で近江商人の「三方よし」とインターネット時代の経営との関わりについての講演などさせていただくことになりました。近江商人の「三方よし」の精神がインターネット時代の企業経営にいかに合致し、適用されるべきものかを、最近の事例を踏まえてお話させてもらう予定です。
その準備も兼ねて改めて近江商人に関する書籍・サイトなどを確認していましたが、なんとも蓄積や深堀された知識の層が薄い(研究者の方々にはたいへん無礼ですが量的な実態として)ことに気づかされます。
私はネット上で近江商人を名乗らせていただいて比較的インターネットビジネスにチューンした文章を書いたりなどしていますが、今後もう少し自分のライフワークの方向にも頭と時間を向けたいな、などと感じた次第です。いつか自分の知識と思考をまとめてサイトコンテンツにしようとoumishounin.comなどというドメインを取得してるのですが、できれば生煮えのうちでも早々に世に出して、世間の人々に揉んでいただきたいと思いました。
などということを決意表明しても実際に上げられるのは少し先になるでしょうが、ひとまず自分の戒めのために思ったままをアップしておきます。
なお講演させていただくのは下記の研究会です。よろしく。
社団法人ニュービジネス協議会
第1回「日本的経営=美しい心の経営」研究部会
2005年5月20日(金) 時間/ 16:00~19:15
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2005年05月03日
『RTCカンファレンス』について
『RTCカンファレンス』とは、情報感度の高いビジネスパーソンや学生が、IT・金融・経営・キャリアに関連するホットトピックスについてリアルタイムにディスカッションして思考を拡張し、新たなコンテクストを導き出して再発信していくことを目的とした定期カンファレンスです。
■RTCカンファレンス (RealTimeContext)
【テーマ】
主にブログコミュニティでその時話題となっているIT・経営・キャリアに関連するホットトピックス
【実施内容】
RTC参加者の皆さんのアンテナにかかったトピックスの中からテーマを設定し、ブログなどを通じてそのテーマに関する情報発信をしている方をスピーカーに招き、フレーム説明・スピーカー講演・参加者間のグループディスカッションを経て、一連の文脈を導き出す勉強会。参加者は勉強会後にブログでの情報発信を行って、相互にコンテクストの強化を図る。
【主旨】
RTC参加者が、オンラインのみでは不足するホットトピックスに関する対面ディスカッションを通じてトピックスの文脈理解や思考拡張を進める一助とし、参加者が事後にその成果をブログとして再発信する。
【目的】
個の重要性が高まる中、特にインディペンデントな活動・発信・情報収集を行っているビジネスパーソンの自己研鑽とネットワーキング。 →その価値を感じ取る人々の裾野拡大
【ターゲット】
20代前半から40代前半までの、IT・経営・キャリアにアンテナを張るビジネスパーソンや学生。ブロガーであることが好ましい。
【主催】
上原 仁 -近江商人 JINBLOG
保田隆明 -ちょーちょーちょーいい感じ
RTCカンファレンスはFPN(Future Planning Network)のアソシエイトイベントです。
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2005年05月02日
近江商人JINBLOGのフレーム
改めて私のブログ「近江商人 JINBLOG」のフレームを書いてみます。
【バックグラウンド】
近江商人の三方よし経営を体現することをライフワークと定義しつつ、現在はそのステップとしてインターネット関連ビジネスのマーケティングに従事する30歳男性二児の父。
【テーマ】
主にインターネットビジネス・インターネット文化・企業経営・マーケティング職・キャリアに関するホットトピックスや個人のそのときの興味・関心事項。
最近の感心は特に、ネット世代の主婦層増加と団塊世代の可処分時間増加という時代背景を踏まえ、ブログ・SNSといった直近のネットコミュニケーションインフラに関して、①リアル/オンラインの「消費」につながるCGM(Consumer Generated Media)としての側面、②書き手と読み手の議論の織り成しから生まれる文脈のスパイラルによる価値生成の側面、の2側面での発展をウォッチしつつ寄与することです。
【形式】
テーマに関するニュースフィルタ、思考のプロット、もしくはそのまとめの書き綴り。
【目的】
ネット発信・ネットコミュニケーションとそれをきっかけとしたリアルでの出会い・コミュニケーションを介した、自己のEmployability、Independentabilityの認識、向上。
【ターゲット】
ネット・経営・キャリアについて近しい感性をお持ちの20~40代前半のビジネスパーソン、特には20代中盤のこれからIndependentabilityを身につける意欲をお持ちの若手ビジネスパーソンの発揚の一助となれば、という意識を持っています。
【こころがけ】
まじめだけどあったかいブログを目指してます。
そんなかんじですが今後ともよろしくですm(_ _)m
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